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第55回弥生賞(4日、中山11R、GII、3歳オープン国際(指)、馬齢、芝・内2000メートル、1着本賞金5400万円、1~3着馬(未勝利馬は2着以内)に皐月賞の優先出走権 =出走10頭)川田将雅騎乗で1番人気のダノンプレミアムが、好位追走から横綱相撲で押し切り快勝。無傷の4連勝で皐月賞(4月15日、中山、GI、芝2000メートル)に王手をかけた。タイム2分1秒0(良)。1馬身1/2差2着が2番人気のワグネリアン。2歳牡牝のGIが施行されるようになった1991年以降、最優秀2歳牡・牝馬がそろって年明け初戦を制したのは初めて。
どこからでもかかってこい! そう言わんばかりに、直線入り口でダノンプレミアムが馬なりで先頭へ。そのまま余裕を持ってゴールを駆け抜けた。4戦無敗。3冠初戦に弾みのつく、完璧な試走だ。
「走りたい気持ちが強い瞬間もありましたが、コーナー4つ、2000メートルにも対応してくれました。無事に今年初戦を乗り越えられてよかったです」
王者の走りを示し、川田騎手が胸をなで下ろす。道中は離れた2番手。多少、力んだが、我慢は利いた。4コーナーでは距離ロスなどお構いなしに外を回り、早々と先頭へ。軽い肩ムチだけで鋭く加速。1馬身半という着差以上の楽勝だ。
外を回ったのは、馬場を考えたため。鞍上はレースの合間に馬場を歩いて芝の状態を確認した。「3~4コーナーで馬場があまり良くなくて、脚元のことを考えて」のコース取り。隙のない準備を整えて、相棒の持てる力を引き出した。
「こういう競馬をしよう、と話していた通りに勝ってくれました。何より無事に(終えた)という気持ち」
作戦通りのVに、中内田調教師も笑みを浮かべた。距離延長、初の中山もあっさり克服。使いつつ毎回馬体重は増え、今回はプラス8キロとたくましくなっている。「余裕を残した分もあるし、成長分もある」。着実な成長に目を細めた。
次走はもちろん、皐月賞。「テンションが少し高いのが今後の課題」とトレーナーがいえば、鞍上も「前向きさがより出ていたので、(使って)抜けてくれれば。それだけですね」と気を引き締める。このレース3連覇としたディープインパクト産駒。2005年の父を含め、無敗で弥生賞を制した過去11頭のうち、8頭がクラシックを制した。さらに高品質に研ぎ澄まされたダノンプレミアム。父に続く無敗の3冠馬へ向けて、まずはその初戦で主役を演じる。 (千葉智春)
★4日中山11R「弥生賞」の着順&払戻金はこちら
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