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【阪急杯】レース展望

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【阪急杯】レース展望

 京都での連続開催が終わり、関西の主場は阪神に移る。開幕週の日曜メインは阪急杯(25日、GIII、芝1400メートル)で、1着馬に高松宮記念(3月25日、中京、GI、芝1200メートル)への優先出走権が与えられる一戦。春の短距離王決定戦に向けて重要なステップレースで、近年では2013年のロードカナロア、14年のコパノリチャードがここを制して連勝で電撃王の座に就き、16年の勝ち馬ミッキーアイルも本番で2着に好走した。今年もGIを前に熱い戦いが期待できそうだ。

 注目を集めるのは、何といってもレッドファルクス(美浦・尾関知人厩舎、牡7歳)。昨年はスプリンターズS連覇を果たし、JRA賞最優秀短距離馬に輝いた。マイルチャンピオンシップ(8着)から間隔は3カ月あいたが、乗り込みは入念。連覇したスプリンターズSはともに休み明けだったように、久々でも問題はない。昨年3着に敗れた高松宮記念の雪辱へ向け、満を持しての出走だ。昨年の京王杯スプリングCを快勝し、安田記念で3着に好走したように、1400メートルも十分に守備範囲。阪神コースは初めてだが、先行勢を後方から一気の末脚でのみこんだスプリンターズSの走りからも、内回りのコース形態は対応可能だろう。

 重賞未勝利でも、モズアスコット(栗東・矢作芳人厩舎、牡4歳)のポテンシャルは底知れない。昨夏にマイル以下の路線を歩んでから、未勝利から準オープンまで4連勝。いずれも豪快な末脚を発揮しての楽勝だった。重賞初挑戦の前走・GII阪神Cは4着に敗れたが、GI好走馬もいるメンバーの中、レコード決着で勝ったイスラボニータから0秒4差なら上々。全4勝が広いコースでのものだが、引き続き同舞台のGIIIなら上位争いは必至だろう。昨年6月デビューで、キャリアもまだ7戦の4歳馬。怪物フランケル産駒で、まだまだ伸びていく素材とみていい。コンビを組んで2戦2勝のクリストフ・ルメール騎手を背に、さらなる飛躍へつなげたいところだ。

 阪神芝1400メートルなら、カラクレナイ(栗東・松下武士厩舎、牝4歳)も侮れない。昨秋は距離が長かった印象のローズS(14着)、重馬場が影響したスワンS(16着)こそ振るわなかったが、年が明けて京都金杯で0秒3差6着、シルクロードSで0秒4差4着と、善戦が続いている。良馬場の芝1400メートルでは4戦3勝。昨年のフィリーズレビューを制した舞台で、久々の勝利が期待できる。前述の2頭と違い、使われている強みも魅力だ。

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