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【オールカマー】ルージュ、1年ぶり復活V
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第63回産経賞オールカマー(24日、中山11R、GII、3歳上オープン国際(指)、別定、芝・外2200メートル、1着本賞金6700万円、1着馬に天皇賞・秋の優先出走権=出走17頭)北村宏司騎乗の5番人気ルージュバックが、直線で内から鋭く伸びて快勝。重賞4勝目を挙げた。タイム2分13秒8(良)。このあとはエリザベス女王杯(11月12日、京都、GI、芝2200メートル)で悲願のGI取りを狙う。1番人気のステファノスは2着だった。
1年ぶりの勝利は内からグイッと伸びてきた。出走すれば人気になるルージュバックが5番人気まで支持を落として、昨年の毎日王冠以来の復活V。天才少女が5歳の秋を迎えて大人の女に成長した姿をみせた。
「よく伸びてくれましたね。力のあるところをみせてくれました」
初騎乗で結果を出した北村宏騎手が笑みを浮かべた。
内を突くと伸びあぐねる傾向があるだけに、(6)番枠からどう外に持ち出すかが鍵だった。スタートを決めて好位の内々を追走する。4コーナーで一瞬、外に持ち出そうとしたが、開かないとみるやインを強襲。同じ勝負服のステファノスとの叩き合いを半馬身差で制した。内から伸びてきたのは今後に向けて大きな収穫だ。
「いいスタートだったし、流れに乗れました。初めて乗ったけど、思ったより穏やかに返し馬ができたし、周りから見ていていい馬だと思っていましたからね」と、ジョッキーは強さを認識。外に出そうとしたときに他馬の進路を妨害したとして騎乗停止処分(開催2日)を受けたが、「馬はよく伸びてくれました」と能力をたたえた。
大竹調教師は「今回は北海道からの輸送だったので、疲れを取るためにゆっくり立ち上げてカイ食いに苦労しなかった。ジョッキーと位置取りの話はしなかったけど、確実に脚を使う馬だから、あの位置ならと思った」と、今までにない勝ち方に成長を感じた様子だ。
次走は予定どおりエリザベス女王杯。「なぜか牝馬同士で勝てないのが、越えられない壁。でもGIのタイトルを取らせたい馬だし、(来春の引退まで)残りも少ないから頑張ります」と、トレーナーは気を引き締める。重賞4勝はすべて牡馬が相手。一段と進化したこの秋、ルージュバックは牝馬が相手でもタイトルをつかみ取る。 (柴田章利)
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ルージュバック 父マンハッタンカフェ、母ジンジャーパンチ、母の父オーサムアゲイン。鹿毛の牝5歳。美浦・大竹正博厩舎所属。北海道安平町・ノーザンファームの生産馬。馬主は(有)キャロットファーム。戦績16戦6勝。獲得賞金3億1648万5000円。重賞は2015年GIIIきさらぎ賞、16年GIIIエプソムC、16年GII毎日王冠に次いで4勝目。産経賞オールカマーは大竹正博調教師、北村宏司騎手ともに初勝利。馬名は「ブランデーをジンジャーエールで割ったカクテル名。母名より連想」。
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