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【沢田康文の欧州リポート】フランスでも人気健在のユタカ
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今年の夏も欧州遠征を敢行した武豊騎手。世界選抜チームの一員として参加した英国のシャーガーCを含め、計8レースで3着(2度)が最高だったが、「楽しかったし、充実していた」と笑顔で帰国の途についた。
中央、地方、海外で通算4029勝を数えるユタカだが、“これまで騎乗したことのない競馬場でどのレースに乗ってみたいか”と尋ねると、「(豪GI)メルボルンC」との返事がすぐに返ってきた。
「古馬のメジャーなGIレースはだいたい乗ってきましたが、そこだけ経験がないので、すごく興味がありますね。あとはエプソムの英ダービー。これは実はハイシャパラルが勝った2002年に1度見に行ったことがあるんです。でも、もう1回、(米)チャーチルダウンズのケンタッキーダービーにも乗ってみたいですし、(仏)ロンシャンの凱旋門賞には有力馬で出たい。そういうのはキリがないですよ」
勝ちたいレースは世界の至る所にある。だからユタカはこれからも鞍を持ってどこへでも出掛けていく。
「ムッシュー・タケ、こちらを」
遠征最終日の夜、仏ドーヴィル市内のレストランで食事をしていると、ウエーターが何かをユタカに手渡した。独特のタッチで描かれた一枚の絵。地元の競馬専門紙パリチュルフなどで活躍する画家のジョワイユー・カートゥーン氏が、離れた席で食事するユタカを見つけ、即席で描いてプレゼントしてくれたものだ。
ユタカの人気は欧州でも健在だ。実力は世界的に広く認められている。これまで海外GIは7勝。8勝目、9勝目がどこの競馬場で達成されるか、そのときを楽しみに待ちたい。(在仏競馬記者)
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