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【中山記念】ツクバアズマオー、金杯の次は金星頂く


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【中山記念】ツクバアズマオー、金杯の次は金星頂く

 今週開幕する中山競馬のメインは、伝統のGII中山記念(26日、芝1800メートル)。GI馬4頭を含む実績馬の始動戦に注目が集まるが、本格化した6歳のツクバアズマオーが主役の座を狙っている。ディセンバーS、中山金杯と中山で連勝中で、勢いとコース適性はメンバー中NO・1。自慢の末脚に磨きをかけ、真っ向勝負を挑む。

 今年最初の重賞を飾ったツクバアズマオーが、勢いとコース適性を武器に金星を狙う。尾形充調教師の穏やかな表情が、目下の充実ぶりを物語っている。

 「金杯からまたひとつ状態は上がっている。GI馬もいるけど、順調にきているし、楽しみ」

 晩成の血が開花し、6歳初戦となった前走の中山金杯で重賞初制覇。メンバー最速の上がり3ハロン35秒6をマークして大外から豪快に差し切り、昨年以降の10戦中9戦に騎乗している吉田豊騎手も「強い内容だった」と振り返る完勝劇だった。

 「前は元気がありすぎてうるさかったけど、落ち着いて上手に走れるようになった。それが最後の脚につながっているのだと思う」と尾形師。出世が遅れる要因となった気性の難しさが改善されたことで、持てる能力をレースで発揮できるようになり、着実にステップアップしてきた。「当歳のセリ(2011年のセレクトセール)で気に入って買った馬なので、ここまで成長してくれてうれしい」と当時を思い出しながら目を細める。

 前走後は3月25日の日経賞に向かう予定だったが、「放牧から帰ってきて1本目の時計を出したときに反応が良くて、『これなら』と思った」と状態の良さに今回の参戦を決めた。完成の域に入り、陣営の期待は高まるばかりだ。

 GI馬4頭の強力なメンバーが相手でも、コース適性にはどの馬より自信がある。中山芝で5勝はメンバー最多タイ。内回りに限れば単独最多の4勝を挙げている。

 来年2月いっぱいで定年を迎えるトレーナーにとって、これからの1年がラストイヤー。現時点でツクバアズマオーが春のGIに参戦する予定はなく、この後は日経賞を使って放牧に出し、秋に復帰する“中山仕様”のローテーションを描いている。そして「最後のレースを使いたい」と1998、99年にグラスワンダーで連覇を飾った有馬記念に思いをはせる。

 自慢の豪脚でさらなる勲章をつかみ、大きな夢を現実にたぐり寄せる。 (藤沢三毅)

中山記念の特別登録馬(想定騎手入り)はこちら 調教タイムも掲載

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