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3年目を迎える今年からGIIIに格付けされた2歳牝馬の重賞。一昨年2着のアユサンはのちに桜花賞馬に輝いた。1勝馬がほとんどでキャリアの浅い馬同士の戦いだが、スピード、底力が問われる東京芝マイルでいい走りができれば、将来への期待が高まる。今年は過去2年以上に素質馬がそろった印象で、ここで好走すれば阪神ジュベナイルフィリーズ(12月14日、阪神、GI、芝1600メートル)や、来春の桜花賞が見えてくるだろう。
V最有力と見られるのが、レッツゴードンキ(栗東・梅田智之厩舎)だ。札幌のデビュー戦を3馬身差で圧勝すると、好メンバーがそろった札幌2歳Sでも出遅れながら差のない3着に善戦した。2カ月ぶりとなるが、「1週前追い切り(CW6ハロン81秒3)の動きは良かった。自分のリズムで走ってしまいを生かせれば」と梅田智調教師。牝馬同士なら勝ち負けが見込まれる。
シングウィズジョイ(栗東・友道康夫厩舎)も牡馬相手の野路菊Sで2着。牡馬クラシックの有力候補と目されるダノンメジャーの切れ味にこそ屈したが、この馬も好位から3ハロン33秒台の末脚を繰り出した。母シングライクバードはフラワーC3着など牝馬同士の重賞で好走したが、娘には母にできなかった重賞制覇が期待される。
血統的に注目されるのはフローレスダンサー(栗東・松田博資厩舎)だろう。母は4戦無敗で桜花賞を制したダンスインザムード。兄姉はフェアリーSを制したダンスファンタジアをはじめ4頭すべてがJRAで2勝以上を挙げている。札幌のデビュー戦では逃げ切り濃厚だった2着馬をゴール寸前でとらえる勝負強さを見せた。道中2番手で流れに乗ったレースセンスも含め、母の長所を受け継いでいる。
アスター賞で、のちにアイビーSも勝つコスモナインボールとクビ差の接戦を演じたテンダリーヴォイス(美浦・萩原清厩舎)、4戦して2勝2着2回とキャリア豊富で堅実なスマートプラネット(美浦・和田雄二厩舎)も上位有力。1戦1勝ながら鞍上が素質を絶賛するアールブリュット(美浦・戸田博文厩舎)、シャルール(栗東・松永幹夫厩舎)、ステラスターライト(美浦・堀宣行厩舎)など魅力たっぷりなメンバーがそろっている。未勝利の勝ち方が強烈だったココロノアイ(美浦・尾関知人厩舎)や、札幌でクローバー賞を制したトーセンラーク(美浦・菅原泰夫厩舎)も魅力ある素材だ。
また、大井競馬から参戦するロゾヴァドリナ(森下淳平厩舎)も血統的にはヒケを取らないものがあり、その挑戦が注目される。
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