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世代最初の2歳重賞、函館2歳Sの追い切りが16日、函館競馬場で行われた。デビュー戦で鮮やかな差し切り勝ちを見せたトウショウピストは、古馬準オープン馬を含む3頭併せで楽に先着。サンケイスポーツ調教評価「S」をゲットした。マイネルエスパス、スルターナも好調教を見せた。
母から受け継いだスピードが、世代最初の重賞ウイナーへと導く。2004、05年と函館スプリントSを2勝したシーイズトウショウの子トウショウピストが、函館2歳チャンプの座に向けて万全の態勢を整えた。
池添騎手を背にWコースへと入ると、アドマイヤケルソ(栗・橋田、1600万下)とトーセンローツェ(美・菅原、3歳未勝利)の2頭を追走。3コーナーで内に入り、直線は並ぶ間もなくかわし去ってフィニッシュした。ゴール前は軽く仕掛ける程度で5ハロン67秒9-12秒5の好反応。動きは古馬を相手にしないものだった。
「先週もやっているし、感触を確かめる程度。体や息づかいは初戦よりいいですね」
池添騎手が動きのよさに笑みを浮かべれば、角田調教師も「いい反応だったね。新馬戦より状態はいい」と同様にデビュー戦からの上積みを強調した。
初戦は最内(1)番枠からスタートで遅れ気味。それでもひるむことなく内を突いてポジションを上げると、直線であっさりと差し切った。「当日のテンションが上がらないように、今回はゲートまでメンコを着ける。2歳戦だけじゃなく、お母さんのように息の長い活躍をしてほしいね」と話す角田師。7歳春までスプリント路線の中心を走った母のように-。ここは通過点という考えだ。
母の主戦騎手も務めた池添騎手は「お母さんより柔らかい走りをする。気性が勝っているのは似ているけど、センスも母親譲りだね」と、母以上の活躍を期待する。
シーイズトウショウが熱狂させた函館のファンを、今度は息子トウショウピストが熱くさせる。 (柴田章利)
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