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【スポ京都金杯】レース展望
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関西圏の新年最初の重賞は、京都競馬場で行われる第55回京都金杯(GIII、芝1600メートル)。マイル路線での飛躍を誓う好メンバーが集結した。新春の淀で、寒さを吹き飛ばす白熱した戦いが見られそうだ。
最も注目されるのはエアスピネル(栗東・笹田和秀厩舎、牡4歳)だろう。2005年の秋華賞を勝ったエアメサイアを母に持つ良血馬。16年はクラシック路線を歩み、皐月賞4着、ダービー4着、菊花賞3着と、先日の有馬記念を制したサトノダイヤモンドを送り出したハイレベル世代で十分に存在感を示した。マイルへの参戦は2歳時以来となるが、新馬戦、2戦目のデイリー杯2歳ステークスを連勝。3戦目の朝日杯フューチュリティステークスでも勝ったリオンディーズから0秒1差の2着と、高い距離適性を見せていた。これまでの8戦はすべて5着以内を確保しており、大崩れは考えられない。菊花賞以来2カ月半ぶりの実戦となるが、「変わりなく順調に来ている。持っている能力はかなり高いし、徐々にだが成長も感じられる。結果を出してほしいね」と、笹田調教師は1年2カ月ぶりの勝利へ気合が入る。ハンデ56.5キロでも主役は譲れない。
エアスピネルと同世代のアストラエンブレム(美浦・小島茂之厩舎、牡4歳)は勢いに乗っての参戦だ。こちらも08年の秋華賞馬ブラックエンブレムを母に持つ、エアスピネルにヒケを取らない良血。昨春は賞金加算ができず、クラシック出走は果たせなかったが、7月の新潟1000万下・古町特別、10月の東京1600万下・紅葉ステークスを連勝し、完全に本格化した印象だ。出走した8戦がすべてがマイル戦で、4勝をマークしている点も魅力。もともとサウジアラビアロイヤルカップ3着、シンザン記念4着、ニュージーランドトロフィー4着と重賞で好走歴のある素質馬で、エアスピネルと同様、好位で立ち回るレースセンスが光る。ハンデは54キロで、エアより2.5キロ軽い。恵まれたハンデを追い風に、コンビを組んで2戦2勝のミルコ・デムーロ騎手の手綱で重賞初勝利を狙う。
こちらも同世代のマイネルハニー(美浦・栗田博憲厩舎、牡4歳)は、前走のチャレンジカップで重賞初勝利を挙げた。これまでの逃げ一辺倒の競馬から、ここ2戦はモデルチェンジ。好位からのレースで、持ち前のしぶとさがさらに生きるようになった。マイルは2戦して【1・0・1・0】で、ハンデ56キロなら、ここでも勝ち負けが見込める。
ディープインパクト産駒ガリバルディ(栗東・藤原英昭厩舎、牡6歳)の末脚も侮れない。決め手を生かすスタイルに転じた昨夏の中京記念は上がり3ハロンがメンバー最速の33秒6で、直線外から一気の差し切り勝ち。その後は富士ステークス、マイルチャンピオンシップでも、上がり3ハロン最速をマークした。ハンデは57キロだが、展開が向くようならまとめて差し切っても不思議はない。
ガリバルディと同じ厩舎で、重賞の上位争いの常連、ハンデ57.5キロのフィエロ(栗東・藤原英昭厩舎、牡8歳)は、阪神カップでタイム差なしの3着。実質的には中1週にも満たない間隔となるだけに、状態面が鍵となる。京都のマイルは得意舞台。オープン昇級後は一貫してGIとGIIだけを使われており、デビュー以来初のGIIIなら、貫禄の違いを見せたいところだ。
キャピタルステークスを勝ったブラックムーン(栗東・西浦勝一厩舎、牡5歳)=56キロ=は、その勝ち方が桁違い。本格化ムードを強く印象付けた。もともと大崩れのないタイプだが、京都は【2・2・1・0】と特に安定している。浜中俊騎手とのコンビでも実績があり、好勝負は可能だろう。
ほかにも堅実なブラックスピネル(栗東・音無秀孝厩舎、牡4歳)=55キロ、ムラはあるものの非凡な決め手を持つミッキージョイ(美浦・萩原清厩舎、牡5歳)=55キロ、底力のあるテイエムイナズマ(栗東・福島信晴厩舎、牡7歳)=56キロ=などが出走予定。人気はエアスピネルが中心となりそうだが、ハンデ戦らしい激戦が期待できそうだ。
★京都金杯の特別登録馬(想定騎手入り)はこちら 調教タイムも掲載
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