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混戦なんて大ウソ! “3強”の一角、スマートオリオンで大勝負だ。
王者ロードカナロアの引退、ハクサンムーンの不振でにわかに群雄割拠の大混戦ムードだが、実体はNOだ。
その根拠は3つの主要前哨戦における着差。過去10年でみると、まずシルクロードSのストレイトガールが最大差タイの0秒4差、阪急杯はコパノリチャードが断トツの0秒7差、そして夕刊フジ賞オーシャンSもスマートオリオンが最大差タイの0秒2差と、いずれも完勝してみせた。
着差が開きがちな長距離戦の話ではなく、わずか1分チョボチョボで決する6Fでのこの差はいわば大差。3頭の中から勝ち馬が出ると考えるのが、極めてまともな思考回路だろう。
3強のなかでも、とりわけ魅力的なのがスマートだ。
最内から文句なしの瞬発力で突き抜けた前走で何より驚かされたのは、クビ差でギリギリしのいだ2走前の準OPアクアマリンSとの勝ちっぷりの違いだ。「準OPはだいたい勝てると見て、余裕を残して仕上げていました」と当時から鹿戸雄調教師は話していたが、だからこその連闘策。Gの壁などまったく意識しない、狙いどおりの一変劇だったのだ。
その流れでいえば叩き3走目となる今回こそ狙い澄ましたGI、それこそ上昇曲線のピークを迎えるタイミングだ。
実際、この中間のアクションはかなりイケイケだ。連闘明けながら、早めに横山典騎手を確保して出走に舵を切ると、23日に美浦坂路で4F55秒9、さらに26日に54秒1と、あり余るパワーを見せつけるかのように軽快な動きを連発している。
「連闘して馬に実が入った感じ。本当に一戦ごとに内容が良くなっているし、ジョッキーも『前走の内容ならGIでも全然見劣りしない』と言ってくれている」とトレーナー。結果の出ていない左回りについても、「たまたま東京開催の時期に休養に入っていた。コースはまったく心配していません」とキッパリ。オーシャンS以上の態勢で一気に頂点をもぎ取る。
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