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【フィリーズR】ベルカント差し切りVで新境地
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16日の阪神11Rで行われた第48回フィリーズレビュー(3歳牝馬オープン、GII、芝1400メートル、16頭立て、1着賞金=5000万円、桜花賞トライアル=3着までに優先出走権)は、武豊騎手騎乗の2番人気ベルカント(栗東・角田晃一厩舎)がインから差し切って快勝した。タイムは1分22秒3(良)。
ひと息入れて臨んだ今期初戦は、モデルチェンジを強烈にアピールする勝利となった。大方の予想を覆す好位からの差し切り勝ちで重賞2勝目をマークしたのはベルカント。自在性を身に付けて、桜の舞台に胸を張って臨むことになった。
レースはニホンピロアンバーが先手を取り、フクノドリームが2番手。スタートでややホッコーサラスターとヤマノフェアリーが遅れ気味になり、2頭は後方からのレースを進める。直線入り口では外からグランシェリーやアドマイヤビジンも進出して混戦ムード。しかし、内で逃げ粘るニホンピロアンバーもしぶとく粘り、外からエスメラルディーナなども詰め寄るが、一瞬のうちにインのスペースを見つけたベルカントが俊敏に立ち回って切れ味を発揮。ニホンピロアンバーをあっさりかわして、重賞2勝目をマークした。1馬身1/4差の2着が13番人気ニホンピロアンバーで、アタマ差の3着が6番人気エスメラルディーナ。3連単で175万円を超える大波乱を演出した3頭が桜花賞(4月13日、阪神、GI、芝1600メートル)の優先出走権を獲得した。
ベルカントは、父サクラバクシンオー、母セレブラール、母の父ボストンハーバーという血統。北海道新冠町・土居忠吉氏の生産馬で、(株)ノースヒルズの所有馬。通算成績は5戦3勝。重賞はGIIIファンタジーS(2013年)に次いで2勝目。角田晃一調教師はフィリーズレビュー初勝利。武豊騎手は99年フサイチエアデール、07年アストンマーチャンに次いで3勝目。
武豊騎手は「きょうは馬ももちろんですが、スタッフの努力が大きいですね。馬が変わっていました。できれば、本番というよりも今後に向けて、(逃げ一辺倒だった)今までと違う競馬をしたいと思っていました。きょうは馬がリラックスしてゆったりと、今までにない、いい道中の走りができていましたね。桜花賞は強い馬がいますが、きょうの内容なら向かわなくてはいけないでしょう。ベルカントにとって大事な今年の初戦を、最高の形で結果が出せてよかったです」と成長著しい走りを見せた愛馬を褒め称えていた。
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