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【東西現場記者走る】アラジンは上積みしかない!


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【東西現場記者走る】アラジンは上積みしかない!

 1週間の密着取材で勝ち馬を探し出すGI企画『東西現場記者走る』で、マイルチャンピオンシップを担当する東京サンスポの藤沢三毅記者(30)は連載2日目、サトノアラジンに注目した。復調途上だった前哨戦のスワンSを快勝し、重賞2勝目をマーク。マイルGIは2戦してともに4着だが、今回は充実度も陣営の本気度も違う。

 月曜から天気がぐずついていた栗東トレセンは、火曜の午前中に雨があがり、昼前にはコートが不要になるほどの陽気になった。もっと早く晴れてくれれば、14日夜のスーパームーンを拝むことができたのに…。

 魔力に頼らずとも、マイルCSの勝ち馬は自らの力で探し出そう。この日のターゲットはサトノアラジン。昨年のマイルCS、今年の安田記念でも当連載を担当し、取り上げている馬だ。

 GI2勝のラブリーデイも担当する山元助手に「爆発力はアラジンの方が上」と言わせるほどで、潜在能力は間違いなくGI級。前走のスワンSでも持ち味をいかんなく発揮し、大外からメンバー最速の上がり3ハロン33秒6で差し切った。

 そこから中2週。単刀直入に状態面を問うと、山元助手から「上積みしかないですよ」と力強い答え。「前走はまだ太かったし、将雅(川田騎手)も『重たい』と言っていました。あの状態で勝てたのだから、やはり力があります」と自信を見せる。

 安田記念時にも「昨年の秋あたりからトモ(後肢)がパンとして、背中の状態も良くなりました」と話していた馬体は、「もっと良くなっています」とデビュー以来最高と言わんばかり。

 昨年のマイルCSは重賞未勝利の身で挑んで4着だったが、今年に入ってGII2勝と着実にステップアップした。当時は富士S2着から参戦したが、今年は「京都を経験させてどれだけ脚を使ってくれるか見たかった」と、本番と同じ京都外回りの前哨戦を選択。臨戦過程からも昨年以上の本気度がうかがえる。

 戦法も定まった。昨年は中団につけて馬群を割ったが、今年は追い込んで重賞2勝。「スタートを決めて出して行くより、後ろからしまいにかける競馬をした方が持ち味が生きます。将雅はアラジンのことをよく理解しているし、手が合っていますね。自分の競馬をして届かなかったら仕方ないですから」と今年のダービージョッキーに全幅の信頼を寄せている。

 この後は香港マイルに出走するプランもある。完成の域に入ったサトノアラジンなら、新マイル王の座をあっさりと勝ち取っても不思議はなさそうだ。 (藤沢三毅)

マイルチャンピオンシップの特別登録馬(想定騎手入り)はこちら 調教タイムも掲載

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