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【新種牡馬連載(8)】ドリームジャーニー


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【新種牡馬連載(8)】ドリームジャーニー

(1)競走成績 日本で2~7歳時に31戦9勝。新馬-芙蓉Sと連勝し、東スポ杯2歳S3着を挟んで臨んだ朝日杯フューチュリティSを鮮やかに差し切り勝ち。最優秀2歳馬に輝いた。3歳時は神戸新聞杯を制したものの、3冠レースでは8、5、5着と壁にはね返され、その後もやや低迷したが、4歳夏の小倉記念Vをきっかけに復調。この年は重賞2勝を挙げ、有馬記念でも4着に食い込んだ。5歳時はその末脚にますます磨きがかかり、産経大阪杯を勝ち、天皇賞・春3着を経て臨んだ宝塚記念で2度目のGI制覇。暮れの有馬記念でも先に抜け出したブエナビスタを豪快に差し切り、春秋グランプリ制覇を成し遂げた。勝ち星はこれが最後となったが、小柄な体で7歳春まで走り続けるタフな競走生活を送っている。

(2)血統 父ステイゴールド、母の父メジロマックイーンという“黄金配合”の先駆けとなったが、この馬のデビュー段階では、決して目立つ血統馬ではなかった。しかし、今となっては全弟オルフェーヴルの輝かしい競走成績や、同じ配合を持つゴールドシップの活躍もあり、高評価の対象となっている。成長力に富む配合で、気難しさを内包するのは否めないが、スケールの大きさには太鼓判を押せる血統構成だ。

(3)適性診断 文句なしに芝の中長距離向き。繁殖牝馬の質によっては早い時期からの活躍も見込めるが、基本的には2歳戦には不向きで3歳春以降、古馬になってさらに成長していくタイプが多く出るだろう。本馬自身、440キロに達したのは7歳になってからの1度だけ。小柄な馬体だったこともあり大きな故障はなかったが、ダートが向くことは考えにくい。活躍の場は中央競馬が大半となりそうだ。

(4)初年度産駒 中京の新馬戦で鮮烈な勝ち方を演じたエスティタート(栗東・松永幹夫厩舎、牝)は注目の的。兄フラガラッハが重賞2勝という血統背景もさることながら、初戦で見せた父譲りの決め手は大いに注目されるところだ。その一戦を含め、ここまでにデビューした4頭のうち3頭は新馬戦で掲示板を確保している。晩成タイプという基本的な指向を考えれば上々の滑り出しといえるだろう。他にもジェベルムーサの弟アルカサル(美浦・大竹正博厩舎)は期待される存在。初年度産駒は決して多くないが、今後その注目度が急上昇する可能性は十分にある。ちなみに、本稿の段階で地方競馬に馬名登録されている馬は1頭もない。これもまた、小柄で、極上の切れ味を武器にしたドリームジャーニーらしさといえるだろう。

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