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【ヴィクトリアM】ヴィルこれが最後の“今度こそ”


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【ヴィクトリアM】ヴィルこれが最後の“今度こそ”

 春のマイル女王を決めるヴィクトリアマイル(12日、東京、GI、芝1600メートル)の追い切りが8日、東西トレセンで行われた。栗東ではGIで4戦連続2着のヴィルシーナが坂路でソフトな仕上げながら万全の態勢を整えた。サンケイスポーツ杯阪神牝馬Sの勝ち馬サウンドオブハートは美浦の坂路で軽快な走りを披露し、好調をアピール。サンケイスポーツ調教評価「S」を獲得した。

 今度こそ。もうこの言葉は最後にしたい。GI4戦連続2着のヴィルシーナが念願のタイトル奪取に向けて、軽快な走りを見せた。

 栗東坂路でアドマイヤバラード(牡4、500万下)を追走してスタート。ゆったりした走りで駆け上がり、残り2ハロンで鞍上の竹之下騎手(レースは内田騎手)が促すと、スッと軽やかな反応で前に出た。最後も食い下がる併走馬を抜かせず半馬身ほど先着。余裕ある手応えでラスト1ハロン13秒0をマークした。

 「オーバーワークにならないようにね。追えばすぐに反応しそうと鞍上も言っていたし、僕が見てもいい動きでした」

 友道調教師がソフトな内容でも予定どおりの仕上げに笑顔を見せる。どうしてもGIを勝ちたいが、目一杯に追うのは繊細な牝馬には無用。「動きはスムーズだし、息づかいも良かった」と納得の様子だ。

 今年初戦はオルフェーヴルなど強豪牡馬が相手の産経大阪杯。あえてこのレースを選択したのは「阪神牝馬Sでは距離が短いし、本番まで適当な間隔がある」という理由から。結果は6着に敗れたが、友道師は「最後もバテた訳じゃないし、内容には満足」と悲観していない。

 「昨年は安定した成績を残してくれたけど、不完全燃焼だった。距離はもう少しあったほうがいいけど、東京は直線が長いから大丈夫でしょう。なんとかこのレースでタイトルを獲らせてあげたいし、(佐々木主浩)オーナーも僕もジェンティルドンナと再戦したいと思っていますから」

 ライバルと再び勝負するためにもGIタイトルは必須。悲運のヒロインから正真正銘のヒロインへ。ヴィルシーナが5度目の正直で頂点に立つ。 (柴田章利)

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