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〔本紙の狙い〕ディープスカイを本命を推す。安田記念はウオッカに完敗したが、距離適性の差があったうえ、体重もやや重めだった。悲観する必要はない。阪神の芝2200メートルは能力を存分に出し切れる舞台であり、今回は体も絞れて、文句なしの状態に仕上がった。ウオッカ不在のメンバーならば、能力上位は明らか。正攻法から直線で力強く抜け出し、昨春のダービー以来となるGIタイトルを手にする。ドリームジャーニーが相手の一番手。距離不向きだった天皇賞(春)で3着に健闘。内回りコース向きの一瞬の決め手をうまく生かせば、ディープに肉薄できる。サクラメガワンダーはデビュー以来最高とも言っていい状態に仕上がっている。
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天皇賞・春を制した(1)マイネルキッツは、栗東滞在もすっかり慣れて落ち着き払った姿だ。金曜は坂路1本を軽快に登り、ここまで順調な調整過程を見せている。福田調教厩務員も「天皇賞の前と何も変わらないです。本当に順調ですよ」とGI初制覇を成し遂げた前走時のデキをキッチリキープしている。「あとは乗り役に任せるだけです」と前走と同じく内枠を引き当て、松岡騎手の手綱さばきに期待を寄せている。
11カ月ぶりの金鯱賞をひと叩きして変わり身が期待される(2)インティライミだが、立山厩務員は「追い切りの動きは良かったけど少し太いかもしれない。良化が思っていたよりスロー」とトーンは低めだった。前走後に疲れが出て少し休んだ影響もあるかもしれない。金曜は厩舎周りの運動を1時間行い、「状態は悪くないのでこの馬の地力に期待したい」と立山厩務員は希望をチラッと見せた。
3年連続で宝塚記念に出走する(4)アドマイヤフジは、角馬場で体をほぐしたあとにDWコースをキャンターで1周した。「今年は涼しいからまだ夏負けの兆候は出ていない。ずっといい状態を保っていますよ」と橋田調教師はデキに関しては心配していない。確固たる逃げ馬がおらず、出方が気になるところだが「みんなうちの馬を逃がしたいみたいだけど、差しても大丈夫な馬だからね。乗り役が好きなように乗るよ」とトレーナーは逃げにこだわりはない。
天皇賞2着の(7)アルナスラインは、追い切り翌日のため厩舎周りの運動で息を整えた。「追い切りは前にも後ろにも馬がいなかったので、手加減するような感じになったが、動きは上々だった。馬体重も540キロを切るくらいで出せそう。体調は確実に良くなっている」と松元茂調教師はデキに自信を持つ。今回は先行でレースに挑むため、チークピーシズを着用する。「2~3番手から長くいい脚を使ってほしい」とトレーナーは日経賞を勝ったときのようなレース運びを願っていた。
重賞3勝と得意の阪神コースで悲願のGI制覇を狙う(8)サクラメガワンダー。金曜朝は追い切り翌日だったため、角馬場で1時間ほど乗り運動を行った。落ち着き十分で馬体も締まっており気配は文句ない。友道調教師も「追い切り後も順調にきているし、今回は100%のデキで出せる」と最高の状態で出走できることをアピールした。木曜に発表された馬体重は502キロだったが、「阪神への輸送でも10キロくらいは減る。前回と同じか増えても2キロじゃないかな」と友道師は体も予定通りであることを強調した。
ディープスカイを破った産経大阪杯の再現を狙う(9)ドリームジャーニーは、開門直後の坂路を軽い脚取りで1本登った。山下調教助手は「順調すぎるよ。何も言うことがないし、何もする必要がない。こっちが困るくらい、普段から反応が良すぎる」と不安要素はまったく見当たらない。「あとは、うまく力をためて最後の切れ味を引き出せればチャンスはある」とこの馬の持ち味を最大限発揮できれば、2年7カ月ぶりのGIタイトルも夢ではない。
昨年のジャパンCの優勝馬(10)スクリーンヒーローは美浦Wコースをキャンターで1周した。黒いシャドーロールがリズミカルに上下する、いかにも気分良さそうな走り。「金曜朝はいつもこのパターン。いい時の気配が戻ったのはなによりだね」。状態の良さを確認した鹿戸雄調教師もホッとした表情。「あとはノリちゃん(横山典騎手)にすべてお任せします」。土曜日の午前4時に、阪神競馬場に向けて出発する予定だ。
“1強”ムードが漂う中(11)ディープスカイは、坂路をゆったりと1本消化した。抜群の追い切りを行った水曜日から2日経過したが、テンションが上がることなく落ち着き払った姿は好感が持てる。「追い切り後もムキになって走る様子もなく、安田記念を使った上積みがある」と昆調教師は悠然と構える愛馬を確認して自信たっぷりに話した。枠順に関しても「ペースが落ち着きそうで、内がゴチャつくかもしれないから、かえって(外枠は)良かった」と何も不安を感じていない。
天皇賞・春12着から巻き返しを狙う(12)モンテクリスエスは、坂路でラスト1ハロン13秒1と終いを伸ばしたあとにゲート練習を入念に行った。「大型馬だからこれだけ負荷をかけても大丈夫。やってしぼむタイプではありませんからね。ゲートも誰が見ても危ないところはありません」と松田国調教師は、出遅れた前回の課題点をクリアしていることを強調した。
(14)カンパニーは、木曜に坂路4ハロン53秒5-38秒6-12秒6(1ハロン追う)をマークし、音無調教師も「理想的な追い切りができた」と認める動きを披露した。金曜朝は角馬場で運動を行い「前回はタフな競馬だったが、馬体減りもなくここまでいい感じでこれた」と東田調教助手は具合の良さを感じ取っていた。「どんな競馬でもできるし、大外になったけど、内を見ながら行けるのはプラス」と東田助手は枠も申し分なしの様子だ。
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