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【日本ダービー】データ大作戦(2)血統


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【日本ダービー】データ大作戦(2)血統

 2日目は血統編をお届けする。日本競馬の血統レベルは今や、世界でもトップクラス。スピード、スタミナ、底力など全てが問われるダービーの優勝馬を探るうえで、血統の分析は欠かせない。皐月賞で1~3着を占めたディープインパクト産駒など、今年も例年に劣らぬ良血ぞろい。その中から脱落するのはどの馬か。なお、すでに脱落した2頭の評価は割愛する。

 

〔1〕父の舞台適性(最大5点減)

 過去10年の連対20頭を見ると、14頭の父は自身、もしくは産駒がすでに東京2400メートルのGIを勝っていた。残る6頭のうち、3頭の父(アグネスタキオンステイゴールドハーツクライ)はいずれもサンデーサイレンス産駒で芝2000メートル以上のGIを制しており、2013年2着エピファネイアの父シンボリクリスエスはダービー2着馬だった。

 例外の一頭、10年1着エイシンフラッシュの父キングズベストは海外で繋養されていた種牡馬だが、東京2400メートルのGI馬を3頭出しているキングマンボの直子で、適性は十分にあった。

 また、フジキセキは自身のGI勝ちが朝日杯3歳S(現朝日杯FS)のみだったが、14年にイスラボニータ皐月賞を勝ち、ダービー2着と距離の融通性を示した。

 ヴィクトワールピサ皐月賞有馬記念、ドバイワールドCを制覇。持続力とパワーが武器だったが、初年度から桜花賞馬(ジュエラー)を出すなど、産駒は軽さも備えている。距離に不安はなく、アジュールローズは1点減にとどめる。

 ハービンジャーは英GI“キングジョージ”(芝2400メートル)の勝ち馬。現3歳が2世代目で、まだ産駒のGI勝ちはないが、距離適性は高い。プロフェットは2点減。ダノンシャンティNHKマイルCを日本レコードでV。2400メートルへの不安はあるが、現3歳が初年度産駒だけに適性は未知数としてスマートオーディンは2点減とする。

 マンハッタンカフェ菊花賞有馬記念、天皇賞・春を制したスタミナ型だが、産駒はダービーに9頭出走して09年のアントニオバローズ3着が最高。イモータルは3点減だ。

 マツリダゴッホ有馬記念を制した。産駒にGI勝ちはなく、活躍の多くもマイル以下。ロードクエストは4点減とする。トーセンファントムは重賞勝ちがなく芝マイルで2勝のみ。活力、距離適性ともに強調できず、ブレイブスマッシュも4点減だ。

〔2〕父のクラシック適性(最大5点減)

 連対20頭中17頭の父は自身、もしくは産駒がすでに日本のクラシックを勝っていた。残る3頭の父のうち、ハーツクライシンボリクリスエスはダービー2着馬で、キングズベストは欧州のクラシックを勝った海外繋養の種牡馬だった。

 父が2400メートルの海外GI勝ちのプロフェットは1点減、3歳マイル王の産駒スマートオーディン有馬記念馬の産駒ロードクエストは2点減、ブレイブスマッシュは父が重賞未勝利で4点減とする。

〔3〕母系の血統構成(最大3点減)

 連対20頭の母系の血統構成(5代)を見ると、17頭にノーザンダンサーの血が入っており、中でもダンジグ、リファール、ストームバード、ノーザンテーストなど、スピードがあり、かつ距離の融通が利く種牡馬が目立つ。スピード豊かなノーザンダンサー系種牡馬や、近年の主流であるサンデーサイレンス、ミスタープロスペクターの血が母方に流れていることが重要だ。

 イモータルは祖母の父がノーザンダンサー系だが、主流ではないうえスタミナ型。ただ、東京コース向きのドイツ牝系は好感だ。1点減。ディーマジェスティは祖母の父サドラーズウェルズ、母の父ブライアンズタイムと重い配合。スピードの要素が足りない印象で1点減とする。

 マウントロブソンは母系にノーザンダンサーの血を持たない。母の父もミスタープロスペクター系の中でもパワー型だ。2点減とする。

〔4〕母系の質(最大7点減)

 《減点なし》リオンディーズの母シーザリオオークス馬。半兄エピファネイア(父シンボリクリスエス)はジャパンCを制した。東京2400メートルに不安はない。ヴァンキッシュランの母リリーオブザヴァレーは仏GIオペラ賞(芝2000メートル)勝ち馬。欧州型のスタミナを備えており、質も高い。プロディガルサンはUAE・GIドバイターフ(芝1800メートル)を制したリアルスティールの全弟。ベストは中距離だが、GI10勝馬の3代母ミエスクからなる世界的良血だけに評価を下げる必要はない。

 《1点減》サトノダイヤモンドの母マルペンサはクリアドレス大賞典(ダ2000メートル)など2000メートルのアルゼンチンGI3勝。エアスピネルも母が秋華賞馬とレベルが高い。ともにベストは中距離だが、2400メートルも対応可能だ。

 《2点減》ディーマジェスティは近親に英ダービーなど欧州GI4勝のジェネラスがおり、質は上々だ。マカヒキの全姉ウリウリ京都牝馬SCBC賞勝ち馬。スピード型だが、亜GIフィルベルトレレナ大賞典(ダ1600メートル)勝ちの祖母リアルナンバーなど底力がある。マウントロブソンは伯父にNHKマイルC、JCダートを制したクロフネがいる。マイル~中距離が理想だが、豊富な持続力は東京でこそだ。レッドエルディストの近親には海外GI馬が並ぶが、実績はマイル~2000メートル。2400メートルは少し長い。イモータルの叔父シロッコは独ダービー(芝2400メートル)など欧米でGI4勝。2400メートルは絶好だ。プロフェットは近親にエリザベス女王杯勝ちのトゥザヴィクトリーがいる。中距離適性が高い。

 《3点減》スマートオーディンの母は愛GIIプリティポリーS(芝2000メートル)勝ち馬。2400メートルGIでは力不足。ブレイブスマッシュは遠縁に皐月賞ダイワメジャーなどがおり、クラシック向きのポテンシャルを秘める。

 《4点減》アジュールローズの母は仏GIIIノネット賞(芝2000メートル)勝ち馬。距離適性、底力ともに強調しにくい。ロードクエストは活力に欠ける。レインボーラインは半姉アニメイトバイオ(父ゼンノロブロイ)が阪神JF秋華賞ともに2着。GIでは勝ちきれない。

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