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第9回福島牝馬S(21日、福島11R、GIII、4歳上牝馬オープン国際(指)、別定、芝1800メートル、1着本賞金3500万円=出走16頭)再開後の福島で行われた初めての重賞は、藤岡佑介騎乗の1番人気オールザットジャズが中団から余裕を持って抜け出して快勝。重賞初制覇を飾った。タイムは1分46秒1(良)。2着は大外から鋭く伸びた4番人気コスモネモシン、3着は後方から追い上げた2番人気アカンサス。過去8回のうち6回で馬単万馬券が出た波乱のレースだったが、今年は平穏に終わった。
福島復興祈念競馬として行われた今開催の大一番とあって、武豊、後藤、川田といったトップジョッキーが参戦したが、勝利をものにしたのは関西から駆けつけた藤岡佑介とコンビを組んだオールザットジャズ。飛ばす先行勢を尻目に中団から冷静に構えて追い出すと、アッと言う間に抜け出して完勝。前走の中山牝馬Sでも追い込みの利きづらい道悪の中山で最後方から半馬身差の2着まで急追したが、コンディションのいい福島の良馬場で見せた切れ味は別格だった。
「開催前からこの馬で福島を盛り上げようと思っていました。前残りを警戒していましたが、射程圏には入れていましたし、手応えは言うことなかったですからね。強かったですし、素晴らしい馬です」と藤岡は1番人気に応えたパートナーをたたえて、大勢のファンに笑顔を振りまいた。
「ジョッキーは自信満々でしたし、上手に乗ってくれました。想像していたよりも強い競馬でした」と角居師も愛馬の急成長に目を細める。次走はGIのヴィクトリアマイル(5月13日、東京、芝1600メートル)になるが、府中の長い直線が舞台なら、大舞台でも期待が持てる。 (片桐靖弘)
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