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第56回有馬記念(25日、中山10R、GI、3歳以上オープン、芝2500メートル、1着本賞金2億円=出走13頭)池添謙一騎手騎乗の1番人気オルフェーヴル(牡3歳、栗東・池江泰寿厩舎)が圧巻の差し切りで4冠達成。勝ちタイム2分36秒0(良)。
3/4馬身差の2着に好位から鋭く伸びた7番人気エイシンフラッシュ、さらにクビ差の3着に中団から追い込んだ9番人気トゥザグローリーが入り、このレースがラストランのブエナビスタは直線で伸びを欠いて7着、春秋グランプリ制覇を狙ったアーネストリーは主導権を握るも10着に敗れた。
出走馬全頭のGIタイトルを合わせると史上最多の「19」。そんな空前絶後の“有馬劇場”で主役を射止めたのは、3冠馬オルフェーヴルだった。
主導権を握ったアーネストリーが1000メートル63秒8の超スローペースを作り出すなか、オルフェーヴルはなんと後方を追走。展開を考えると絶体絶命ともいえるポジションだったが、そのことがオルフェの強さをさらに引き立たせた。
一気にペースアップした3コーナー過ぎ。オルフェは外めを駆け上がって徐々にポジションを押し上げると、直線では馬場の外めを一気に伸びた。上がり3ハロンはメンバー2位タイの33秒3。最後は内で伸びるエイシンフラッシュを3/4馬身退け、栄光のゴール板を駆け抜けた。3冠馬が3歳時に有馬記念を制覇したのは、84年シンボリルドルフ、94年ナリタブライアンに続く3頭目。ディープインパクトでさえ成し遂げられなかった偉業達成だ。
そのオルフェーヴルには来年、凱旋門賞挑戦が待っている。「まだまだ強くなる」とはレース後の池添騎手。国内にもはや敵はいない。2012年の競馬界は、いよいよオルフェ時代に突入する。
オルフェーヴルは父ステイゴールド、母オリエンタルアート、母の父メジロマックイーンという血統。全兄ドリームジャーニーは09年の同レースを制しており、兄弟での有馬制覇は史上初。通算成績11戦7勝。重賞は11年のスプリングS(GII)、皐月賞(GI)、日本ダービー(GI)、神戸新聞杯(GII)、菊花賞(GI)に続く6勝目。GI4勝目。池添謙一騎手、池江泰寿調教師はともに09年ドリームジャーニー以来2度目の有馬記念制覇。
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