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第46回デイリー杯2歳S(15日、京都11R、GII、2歳オープン国際、馬齢、芝・外1600メートル、1着本賞金3800万円 =出走12頭)
朝日杯FS、阪神JFへと続く2歳路線を占う世代最初のGII戦は、4番人気のクラレントが、中団の内から直線で1番人気のダローネガとの末脚比べを制した。タイム1分34秒9(稍重)。半馬身差の2着にダローネガ。3着には3番人気ゲンテンが入った。
京都の直線を豪快に追い上げる差し脚は、兄をほうふつとさせるものだった。2年前のデイリー杯2歳Sを制したリディルの半弟クラレントが、デビュー2戦目で重賞初勝利を飾った。
「ホンマに走りますね、この馬」
鞍上の小牧太騎手が信じられないという表情で振り返った。道中は中団の内々を追走。勝負どころでも追い出しを我慢した小牧が、直線でゴーサインを出すと、弾けるように脚を伸ばす。外からダローネガが猛然と追い上げ、最後は2頭の叩き合いになるが、勢いの差は歴然。半馬身の差をつけてゴールした。
「デビュー戦を使っただけで、これが2戦目。僕自身、本当に大丈夫なんかな、という気持ちだった。それなのにこの走りやもんね。これでどんな競馬でもできることが分かったよ」
味のあるレース内容は、小牧が舌を巻くほどだ。兄のリディルは3戦目で勝ったが、弟は2戦目。
「新馬戦を勝った後、放牧に出して体が大人になって帰ってきたね。私のにらんだとおり。このレースを使ったのは正解だった」
京都大賞典をローズキングダムで制し2週連続重賞勝ちとなった橋口弘次郎調教師も、にんまりとするほど。これが重賞82勝目となり、並んでいたシンザンの武田文吾調教師を抜いて歴代単独4位(現役では藤沢和雄調教師に次ぐ2位)。なんと、デイリー杯2歳Sは4勝目という快挙だ。
「この後は東スポ杯2歳S(11月19日、東京、GIII、芝1800メートル)から朝日杯FS(12月18日、中山、GI、芝1600メートル)へ向かいます」と橋口師がGI獲りへの青写真を描けば、小牧も「兄弟でGIを勝ちたいですね」と、復帰してマイル路線を歩む兄リディルとのダブルGI獲りをもくろむ。
南部杯を勝ったトランセンドや宝塚記念馬アーネストリーなど、ノースヒルズマネジメント生産馬の快進撃が続く中、クラレントが先輩に負けない活躍をこの秋、いや来春までも見せてくれそうだ。(柴田章利)
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