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【阪神JF】レース展望
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GIシリーズの舞台は阪神競馬場に移り、2週連続で2歳GIが行われる。今週のメーンは2歳女王決定戦の阪神ジュベナイルフィリーズ(13日、芝1600メートル)。阪神に外回りコースが誕生して新しいコースが舞台となった2006年以降、優勝馬9頭のうち、06年ウオッカがダービー、07年トールポピーがオークス、08年ブエナビスタが桜花賞、オークス、09年アパパネが桜花賞、オークス、秋華賞と4頭が翌年にGIを制したほか、2013年2着のハープスター、昨年2着のレッツゴードンキはともに桜花賞馬に輝いた。翌年のクラシックを占う意味でも重要度の高い一戦だ。
前哨戦のアルテミスSで圧巻のパフォーマンスを見せたのがデンコウアンジュ(栗東・荒川義之厩舎)。12番人気の低評価だったが、勝利が濃厚と思われたメジャーエンブレムを外からメンバー最速の上がり3ハロン33秒3で差し切った。メイショウサムソン産駒としては初めての重賞勝ち馬。未勝利戦を勝ったときにはフラつくなど(騎乗した川田将雅騎手は騎乗停止)、まだレースぶりは粗削りながら、ラストの爆発力は大きな魅力だ。
そのアルテミスSで2着だったメジャーエンブレム(美浦・田村康仁厩舎)は、大外枠から向こう正面で先頭を奪い、直線半ばで後続を突き放す見せ場十分の内容で力を示した。デビューから2戦はスピードの違いで牡馬を圧倒しており、ここでも有力の1頭になる。外回りコースが新設された06年以降、関東馬は9年間で優勝2頭を含め11頭が馬券に絡む活躍ぶり。特にここ7年は毎年1頭は3着以内に好走している。この馬が関東馬のエース格だけに注目されるところだ。
もうひとつの前哨戦・ファンタジーSは、ディープインパクト産駒が4着までを独占した。ディープ産駒は11年ジョワドヴィーヴル、14年ショウナンアデラと阪神JFを2勝している。勝ったキャンディバローズ(栗東・矢作芳人厩舎)は好位を進み、逃げたメジェルダをゴール前で捕らえた。函館2歳Sを勝った半姉ファインチョイス(父アドマイヤムーン)は、11年のこのレースで11着だったが、父が替わって距離延長にも対応できる下地は十分。姉の雪辱を果たすか。
メジェルダ(栗東・昆貢厩舎)は逃げてアタマ差の2着。今回も展開の鍵を握りそうだ。3着ブランボヌール(栗東・中竹和也厩舎)は函館2歳Sを3馬身半差で圧勝して以来3カ月半ぶりの実戦だったが、直線で内ラチ沿いの狭いところからしぶとく脚を伸ばしてタイム差なしの3着。距離がさらに1ハロン延びる点が鍵だが、ひと叩きされたぶんの上積みは見込める。
このレースをブエナビスタ、10年レーヴディソール、11年ジョワドヴィーヴルと歴代最多タイの3勝をマークしている栗東・松田博資厩舎が送り出すのがアドマイヤリード。前走の白菊賞は、出遅れながらも鋭く馬群を割って、メンバー最速の上がり3ハロン33秒9で2勝目をあげた。デビュー戦でシルバーステート(紫菊賞V)を破った力はダテではない。来年の2月で定年となる松田博資調教師にとっては最後の阪神JF。単独での史上最多となる4勝目を飾るか。
アットザシーサイド(栗東・浅見秀一厩舎)は新馬戦、秋明菊賞と無傷の2連勝を決めた。2戦ともに1400メートル戦で1ハロンの距離延長が課題だが、母は06年のこのレースでウオッカの3着に好走したルミナスハーバー。父もキングカメハメハだけに、無敗V3でのGI制覇も十分考えられる。
他にも、500万下特別V組に素質馬が多い。ウインミレーユ(栗東・梅田智之厩舎)、クロコスミア(栗東・西浦勝一厩舎)といったステイゴールド産駒や、サフラン賞を快勝したクードラパン(美浦・久保田貴士厩舎)も勢いを感じさせる。新潟2歳S2着のウインファビラス(美浦・畠山吉宏厩舎)、同4着のペルソナリテ(美浦・相沢郁厩舎)なども実力がヒケを取らない。函館2歳S2着以来となるメジャータイフーン(美浦・高柳瑞樹厩舎)は、間隔があいているだけに最終追い切りの動きがポイントとなりそうだ。
★阪神ジュベナイルフィリーズの特別登録馬(想定騎手入り)はこちら
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