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今週は3冠最終戦の菊花賞(25日、芝3000メートル)が京都競馬場で行われる。重賞初挑戦ながら、連勝中のスティーグリッツは侮れない存在。昨秋の骨折で出世は遅れたが、スタミナ豊富で長距離適性は高い。菊花賞2勝の内田博騎手に導かれ、一気にGIタイトルを奪取する。
2冠に輝いたドゥラメンテがいないクラシック最終戦。秋晴れの陽光を浴びて不気味な気配を放つ上がり馬がいる。2連勝中のスティーグリッツだ。調整役の大江助手が、背中から伝わる好感触に目を細める。
「すごくいい。いい感じで体に張りが出てきた。筋肉量が増えて、芯もしっかりしてきた」
皐月賞、ダービーに縁はなかったが、侮れない能力を秘めている。昨年10月に新馬戦を快勝したが、2戦目の萩Sのレース中に骨折。今年6月の復帰まで8カ月を要した。それでも、復帰3戦目で500万下を勝ち上がると、九十九里特別(1000万下)ではゴール前の叩き合いを制して連勝。立て続けに古馬を倒し、大舞台への切符を手にした。
その前走で示した長距離適性が魅力だ。大江助手は「走りのセンスがよくて、推進力がすごい」と証言。少し力んで走る面があったため、2走前からクロス鼻革を着用。この中間からは舌をしばって操縦性を高めている。
前回からコンビを組む内田騎手の存在も頼もしい。2008年のオウケンブルースリ、12年のゴールドシップで過去2戦2勝と抜群の相性を誇る菊花賞男だ。「長くいい脚を使うタイプ。仕掛けどころが大事ですが、前走でこの馬のことは分かってもらえたでしょう」と陣営は豪腕の手綱さばきに期待する。
2500メートルで勝っているのは強み。04年には同じ九十九里特別を勝って弾みをつけたデルタブルースが、8番人気で菊花賞馬に輝いた。今年は伏兵スティーグリッツが、波乱の立役者となる。 (川端亮平)
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