シムーン
第66回京都新聞杯(5日、京都11R、GII、3歳オープン国際(指)、馬齢、芝・外2200メートル、1着本賞金5400万円=出走17頭)藤岡佑介騎乗で7番人気のステイフーリッシュが2番手追走から抜け出して1馬身3/4差をつける完勝。放牧による馬体の立て直しが成功して賞金を上乗せし、ダービー(27日、東京、GI、芝2400メートル)出走を確実にした。タイム2分11秒0(良)。2着は11番人気の伏兵アドマイヤアルバ。1番人気のフランツは10着に終わった。 “仕切り直し”のしっかりした馬体が、淀のターフで躍動した。2番手から堂々と押し切る横綱相撲。GIホープフルS3着の実績を持つステイフーリッシュが、放牧明けの一戦で後続の追撃を振り切り、ダービーへの“勝負駆け”を決めた。 「2番手でしたが、ペースが速いとは思わなかった。抜け出してからも余裕がありましたから」と藤岡佑騎手が満面の笑みで汗をぬぐった。 スタートから2番手を確保し、折り合いよく追走。直線でゴーサインを出されると、逃げたメイショウテッコンをあっさりとかわす。そのまま力強い末脚で後続を完封。文句なしの内容で潜在能力の高さを示した。東京競馬場で中継を見た矢作調教師は「京都は差しも決まっていたし、ハイペースの2番手だったからどうかなと思ったけど、4角から抜け出しての競馬だったから相当強い」とたたえた。 昨年末、キャリア1戦で臨んだGIで3着に好走したが、年明けの共同通信杯で10着。マイナス12キロの馬体重が影響して力を出せなかった。しかし、間隔をあけて臨んだ今回は前走から16キロ増の454キロ。立て直しが奏功した。「体が戻っていたし、精神面が違っていたね。あとはこのままの状態で行ければ」とトレーナーは締めくくった。 初の重賞タイトルを手に入れ、ダービー出走も賞金的に当確。藤岡佑騎手は皐月賞2着サンリヴァルの先約があるため本番の騎乗者は未定だが、上昇カーブを描きながら大一番に向かう。(長田良三)ステイフーリッシュ 父ステイゴールド、母カウアイレーン、母の父キングカメハメハ。鹿毛の牡3歳。栗東・矢作芳人厩舎所属。北海道千歳市・社台ファームの生産馬。馬主は(有)社台レースホース。戦績4戦2勝。獲得賞金8040万4000円。重賞初勝利。京都新聞杯は矢作芳人調教師、藤岡佑介騎手ともに初勝利。馬名は「常識にとらわれるな。有名なスピーチから。父名より連想」。★【京都新聞杯】の競走成績はこちら 全着順も掲載