第52回
サンケイスポーツ賞フローラステークス(23日、東京11R、GII、3歳牝馬オープン国際(指)、馬齢、芝2000メートル、1着本賞金5200万円、1~3着馬に
オークスの優先出走権=出走18頭)
和田竜二騎乗で12番人気の伏兵
モズカッチャンがゴール寸前で差し切り、3連勝で重賞初V。混戦ムードの
オークス(5月21日、東京、GI、芝2400メートル)に名乗りを上げた。タイム2分1秒3(良)。2着
ヤマカツグレース、3着
フローレスマジックまでの3頭が
オークスの優先出走権を獲得し、1番人気の
ホウオウパフュームは8着に終わった。
どうしてこんなに人気がなかったのか? 未勝利戦と500万下を連勝中だった
モズカッチャンが、12番人気の低評価を覆して、
オークスへの切符を勝ち取った。
「瞬発力があるのは分かっていたし、間を割れたらと思っていたけど、うまくさばけて期待どおりの走りでした」
2、3着馬とは首、頭差の激戦に競り勝ち、和田騎手は誇らしげな表情だ。最内枠から課題のゲートを出ると、最初のコーナーでごちゃつく場面もあったが「理想的な位置」(同騎手)という内々の7、8番手へ。直線も馬群が密集する中をすり抜けて、先に抜け出した
ヤマカツグレースと
フローレスマジックをゴール寸前で捕らえた。
本番の優先出走権を勝ち取った和田騎手は「この馬で参戦できるのはうれしいね。距離は大丈夫だし、どんな流れにも対応できる。スタートさえ決まればチャンスはある」とやる気満々だ。
鮫島調教師は、忘れな草賞勝ちの
ハローユニコーンと、デイジー賞勝ちの
マナローラで、
オークス3頭出しの可能性も。「3頭出せれば勝つ可能性が広がりますね」とホクホク顔。なかでも3連勝の
モズカッチャンには「レースが上手になってきました。これから距離が延びるから、折り合いがついたのも収穫です」と手応えを感じた様子だ。3本の矢で
オークスを目指す鮫島軍団。その筆頭に立つ
モズカッチャンが、大舞台でも波乱を巻き起こす。 (柴田章利)
★23日東京11R「
サンスポ賞フローラS」の着順&払戻金はこちら