第19回
ユニコーンステークス(22日、東京11R、GIII、3歳オープン国際(指)、別定、ダ1600メートル、1着本賞金3400万円=出走16頭)
蛯名正義騎乗の3番人気
レッドアルヴィスが4コーナー2番手から力強く抜け出し、2着の4番人気
コーリンベリーに2馬身半差をつけて圧勝。デビュー8戦目で重賞初制覇を飾った。タイム1分36秒0(稍重)。今後は放牧を経て、
チャンピオンズカップ(12月7日、中京、GI、ダ1800メートル)が目標となる見込み。単勝1・3倍と断然の人気だった
アジアエクスプレスは見せ場なく12着に沈んだ。
番狂わせとは言わせない。
レッドアルヴィスは勝負どころで馬群の外を進撃し、余裕たっぷりに先頭をうかがう堂々たる競馬ぶり。ラスト300メートルで蛯名騎手から満を持して
ゴーサインが出されると、馬群でもがく2歳王者
アジアエクスプレス(12着)などのライバルを力強く突き放した。
「強かったですね」。重賞初挑戦で勝利を飾ったパートナーを、蛯名騎手はシンプルにたたえた。今回が初コンビ。「何戦か競馬を見て、いいイメージを持っていた。前走もきつい競馬をしながら頑張っていた」。前走の三浦特別は3カ月半の休み明けながら、レコード決着の4着に健闘していた。
函館競馬場へ行っていた安田調教師に代わり、安田翔助手は「久々を1回使って、状態が上向いていましたが、ここまでのパフォーマンスを見せられるとは」と語る。
2012年のGI・
NHKマイルCの覇者
カレンブラックヒル(父
ダイワメジャー)の半弟。ただ、安田厩舎といえば、10、11年の
ジャパンカップ(JC)ダート連覇を含め、ダートでGI4勝を挙げた
トランセンドがいる。「
トランセンドはこの時期、完成度が高かった。この馬(
レッドアルヴィス)はまだ(体に)緩さを残す現状だし、成長の余地が大きい」と同助手は言う。
「今の段階でよくここまで走ってくれた。心身ともにタフになって、
トランセンドに追いついてくれれば」
この後は放牧に出る予定で、秋はJCダートが前身の
チャンピオンズカップが大目標。偉大な先輩に肩を並べるため、まずは英気を養う。 (板津雄志)
★22日東京11R「
ユニコーンステークス」の結果はこちら
レッドアルヴィス 父
ゴールドアリュール、母チャールストンハーバー、母の父グラインドストーン。鹿毛の牡3歳。栗東・
安田隆行厩舎所属。北海道安平町・ノーザンファームの生産馬。馬主は(株)東京ホースレーシング。戦績8戦3勝。獲得賞金は5406万7000円。重賞初勝利。
ユニコーンSは
安田隆行調教師、
蛯名正義騎手ともに初勝利。