第19回
NHKマイルカップ(11日、東京11R、GI、3歳オープン国際(指)、セン馬不可、定量、芝1600メートル、1着本賞金9200万円=出走18頭)
浜中俊騎乗の
ミッキーアイルが逃げ切って、単勝1・9倍の1番人気に応え、デビュー2戦目から5連勝で3歳マイル王に輝いた。今後は
安田記念(6月8日、東京、GI、芝1600メートル)を視野に入れ、古馬相手にマイル界の頂点を目指す。タイム1分33秒2(良)。クビ差の2着に17番人気
タガノブルグ、さらにハナ差の3着に12番人気
キングズオブザサンが入り、3連単68万4020円の高配当となった。
強烈な向かい風。背後からは後続馬の蹄音が迫る…。切羽詰まった状況が、
ミッキーアイルの勝負根性に火をつけた。
圧倒的なスピードに、粘り強さも見せて3歳マイル王に。必死の形相で手綱を押し続けた浜中騎手はホッとした表情だ。
「最後の直線は本当に長かった…。後ろから迫られているのは分かっていたので、『残ってくれ!』と祈るような気持ちでした」
逃げ切るのは至難の業とされる府中のマイル戦でも、迷いはなかった。いつものロケットスタートではなかったが、二の脚を駆使してハナに立つ。2番手
ホウライアキコにピタリとつけられながらも、525・9メートルある最後の直線へ。いざ追い始めると左右にフラフラ…。それでも後続の猛追をクビ差でしのぎ、一昨年の
カレンブラックヒルに続くこのレース2度目の逃げ切りV。粗削りな走りが、かえって強さを際立たせた。デビュー2戦目から5連勝でGIタイトル獲得だ。
鞍上は「真っすぐ走ってくれよ~と思いました」と苦笑い。「着差はどうであれ、勝ちきるところにこの馬のすごみがある」と続けた。