今週は
国際招待競走のジャパンカップダート(12月1日、GI、ダ1800メートル)が、阪神競馬場で行われる。来年から秋のダート王決定戦は、中京の
チャンピオンズカップになるため、JCダートは今年が最後。
ヴァーミリアンを抜いて、史上最多のGI10勝目を狙う
エスポワールシチーもこれがラストラン。豪華メンバーがそろった一戦を制して、有終の美を飾る。
2009年の覇者
エスポワールシチーが6年にわたる現役最後の一戦に臨む。
「これでJCダートは(担当してから)3回目になりますが、一番いい感じで出られそうですね」。2011年から担当する森崎助手が、穏やかな表情で好気配を伝えた。
南部杯に続き、前走のJBCスプリントは貫禄勝ち。力強い走りで、GI最多タイの9勝目を飾った。8歳となったが、そのスピードとパワーは衰えを知らない。
総決算に向けて、仕上げにぬかりはない。前4走はマイル以下を使っており、1800メートル戦は久々。心肺機能を強化するため、前走後は坂路の調教本数を1本から2本に増やした。「年齢のこともあるので負荷のかけ方には気をつけていますが、トレーニングの効果が出てきたと思う」と同助手は上昇ムードを伝える。
後藤騎手とのコンビで連勝中。息はピッタリで、1週前追い切りでも人馬一体となった動きを見せた。「ここで引退というのは惜しいですね。記録がかかっている以上頑張りたいし、期待を裏切らないように走らせたい。僕にとっては神様のような存在の馬ですから」とこの一戦にかける思いは強い。