30日の中山11Rで行われた第47回ステイヤーズステークス(3歳上オープン、GII、芝3600メートル、13頭立て、1着賞金=6000万円)は、
横山典弘騎手騎乗の1番人気
デスペラード(牡5歳、栗東・
安達昭夫厩舎)が直線で豪快に差し切って重賞初制覇を果たした。タイムは3分45秒2(良)。
長丁場の走りを心得た人馬が、離れた後方追走から徐々に差を詰め、直線で鮮やかに差し切った。1番人気の
デスペラードが待望の重賞初制覇。
ステイヤーズS4勝目の名手・
横山典弘騎手と2度目のコンビできっちりと結果を出した。
レースは
コスモラピュタが逃げて
クリールカイザーが2番手。この2頭が大きく他馬を離して大逃げの形になり、3番手以下はかたまって追走した。2周目に入っても2頭の逃げは続いたが、3コーナーに入ると一気に後続もスパートしてみるみるうちに差が詰まる。
コスモラピュタをかわして
クリールカイザーが先頭に立ち、粘り込みを図ったが、直線で外に持ち出した
デスペラードが鮮やかに差し切ってV。3馬身1/2差の2着が5番人気の
ユニバーサルバンクで、3/4馬身差の3着には11歳を迎えた昨年の覇者
トウカイトリック(7番人気)が入っている。
デスペラードは、父
ネオユニヴァース、母マイネノエル、母の父トニービンという血統。北海道新ひだか町・田中裕之氏の生産馬で、市川義美氏の所有馬。通算成績は28戦7勝。重賞初勝利。
安達昭夫調教師は2003年
チャクラに次いで
ステイヤーズS2勝目、
横山典弘騎手は99年
ペインテドブラック、01年
エリモブライアン、08年
エアジパングに次いで4勝目。
横山典騎手は「いい脚でしたね。(道中は)いつも通り、馬とケンカせず、うまく流れに乗せたいと考えていて、うまくいきました。距離は長いですから、ペースは気にせず、リズムさえ守れればと思っていました。ちょっと気難しい面があって、初めて乗った前回はそのあたりが分からず失敗しましたが、今回は2回目でうまく
コンタクトできてよかったです。きょうもまだ余力がありました。(自身は)
有馬記念に乗る馬がいないので、状態さえ良かったらオーナーに(出走してもらえるよう)お願いしようと思います」と
グランプリ参戦を“進言”していた。
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