第47回サンケイスポーツ賞
フローラS(22日、東京11R、GII、3歳牝、芝2000メートル、1着賞金5000万円=出走18頭)
蛯名正義騎手騎乗の1番人気
ミッドサマーフェア(牝3歳、美浦・
小島太厩舎)が2馬身半差の完勝。樫の女王争いに名乗りをあげた。勝ちタイム2分2秒0(良)。
2着には道中2番手からしぶとく伸びた2番人気
アイスフォーリス、さらに3/4馬身差の3着に先団追走から直線でしぶとく食い下がった18番人気
ダイワデッセーが入り、上位3頭は
オークス(5月20日、東京、GI)の優先出走権を獲得した。
破格の瞬発力で“樫の扉”を豪快にこじ開けた! 近走は後方からの競馬が続いていた
ミッドサマーフェアだが、この日は中団馬群の前めを追走。新コンビ・蛯名騎手を鞍上に迎えても折り合いを欠くことなかった。こうして溜めた末脚が一気に爆発した。
抜群の手応えで直線に入り、楽々と先頭との差を詰めると、残り300メートル過ぎでの鞍上からムチに極上の反応。メンバー最速タイの上がり3ハロン33秒4の末脚で一気に抜け出すと、2着
アイスフォーリスに2馬身半差をつけてフィニッシュ。重賞初タイトルを奪取するとともに、牝馬3冠レースの第2戦・
オークスの有力候補に名乗りを上げた。
勝利にエスコートした蛯名騎手は「折り合いだけ気をつけた。抜け出すのが早かったので、最後は遊びながら走っていたけど、いい馬ですね。お終いもしっかりしているし、今日の競馬なら本番でもやってくれそう」と
オークスへ向けての手応えも十分につかんだ様子だ。
その蛯名騎手は3月11日の落馬負傷から今週復帰。土日で重賞を含む5勝の荒稼ぎだ。「休み明けなのにいい馬に乗せてもらって。本当にありがたいです」。負傷前はリーディング争いを演じていたトップジョッキーが自らの復帰に花を添えた。
ミッドサマーフェアは父
タニノギムレット、母ストロベリーフェア、母の父Kingmamboという血統。通算成績8戦3勝。重賞初勝利。
蛯名正義騎手は98年
マックスキャンドゥ以来2度目、
小島太調教師は初の同レース勝利。馬主のシェイク・モハメド殿下はJRA馬主資格(海外居住馬主)を取得した09年以来、初のJRA重賞制覇となった。