霧
スガダイ
第46回フィリーズレビュー(11日、阪神11R、GII、3歳牝馬オープン国際(指)、馬齢、芝・内1400メートル、1着本賞金5000万円、1~3着馬に桜花賞の優先出走権=出走16頭)ニコラ・ピンナ騎乗で1番人気のアイムユアーズが、好位から抜け出して優勝。桜花賞(4月8日、阪神、GI、芝1600メートル)へ向けて好スタートを決めるとともに、史上初となる関東馬の桜花賞トライアル3連勝を飾った。8番人気で2着のビウイッチアス、7番人気で3着のプレノタートまでが、桜花賞の優先出走権を手に入れた。 世代No.2の実力を、存分に見せつけた。昨年の阪神JF2着馬アイムユアーズが、桜花賞の前哨戦を快勝。ファンタジーSに続く2つめの重賞タイトルを獲得し、本番へ弾みをつけた。 「阪神の内回りなので、スタートを気をつけて乗った。いい位置で競馬ができたし、追い出してからの反応も良かった。乗りやすい馬だよ」。Vに導いたニコラ・ピンナ騎手が初コンビとなったパートナーを絶賛した。先月25日の阪神6Rで保護ベストの着用義務を怠ったため、前週3、4日の2日間の騎乗停止処分を受けたジョッキーにとっても、汚名返上となる見事な好騎乗だった。 〔2〕枠(4)番から絶好位の3番手の内で流れに乗った。鞍上の力強いアクションに応えて、直線半ばで早くも先頭へ。良馬場とはいえ、小雨が降るタフなコンディションだったが、最後まで脚いろが鈍ることはなかった。 「ゲートに問題がある馬だけど、テンから出していってもらった。安心してみていられたよ。精神状態も良かったし、(前走比2キロ減の)体重以上に体もガシッとしてきた」と手塚調教師は満足げ。前走の阪神JFでは枠入り不良でゲート再審査となっていたが、前哨戦で課題をクリア。正攻法の競馬で押し切ったレースぶりに、成長の跡がうかがえる。 「チューリップ賞組とも、互角にやれる自信がつきました。1600メートルも守備範囲です。今後は栗東トレセンで調整します」とトレーナー。引き続き手綱を取ることが決まったピンナ騎手も「本番でもチャンスはあると思う」と力を込めた。 今年の桜花賞トライアルは、チューリップ賞(ハナズゴール)、アネモネS(パララサルー)に続き、関東馬が史上初の完全制覇。その中でも実績的にエース格だ。2歳女王ジョワドヴィーヴルが、始動戦のチューリップ賞で3着に敗退したのに対し、好発進を決めたアイムユアーズ。世代No.1の称号を桜の舞台で手に入れるつもりだ。 (鈴木康之)