第45回
ステイヤーズS(3日、中山11R、GII、3歳以上オープン、別定、芝3600メートル、1着本賞金6400万円=出走16頭)
三浦皇成騎手騎乗の4番人気
マイネルキッツ(牡8歳、美浦・
国枝栄厩舎)が中団を追走すると、3コーナーから一気にマクって完勝。勝ちタイム3分50秒8(不良)。
1馬身1/4差の2着に中団前め追走からしぶとく伸びた6番人気
イグアス、さらに3馬身半差の3着に最後方から差を詰めた10番人気
トウカイトリックが入り、1番人気
ビートブラックは直線伸びず11着に敗れた。
平地最長の3600mの距離に、不良馬場の悪コンディションが加わった“過酷な一戦”でGI馬の意地が際立った。
ハイライトは2周目の3コーナー。各馬が牽制し合って“穏やか”に流れた展開を、09年春の天皇賞馬・
マイネルキッツが一瞬で打ち破った。鞍上の三浦騎手に導かれるように中団から一気に捲くると、4コーナーで堂々と先頭へ。直線でも脚は衰えず、後続に1馬身1/4差をつける完勝劇。10年3月の
日経賞以来、およそ1年8カ月ぶりに先頭でゴール板を駆け抜けた。
この秋はGI路線を歩まず、あえて裏街道を選択した。「勝って
有馬記念へ」はレース前の国枝調教師のコメント。その青写真どおり、復活した古豪が勇躍、暮れの大一番へ向かうことになりそうだ。
マイネルキッツは父チーフベアハート、母
タカラカンナ、母の父
サッカーボーイという血統。通算成績42戦8勝。重賞は09年の天皇賞・春(GI)、10年
日経賞(GII)に続く3勝目。
三浦皇成騎手、
国枝栄調教師はともに
ステイヤーズS初制覇となった。