とぅっけ
くりーく
第17回平安S(24日、京都11R、GIII、4歳上オープン国際、別定、ダ1800メートル、1着本賞金3800万円=出走12頭)5番人気のロールオブザダイスが、上がり3ハロン36秒7とメンバー最速の末脚で重賞初制覇。1分51秒1(良)。岩田康誠騎手(35)は京都金杯(ライブコンサート)に次いで今年の重賞2勝目を挙げた。半馬身差の2着が1番人気のダイシンオレンジ。この舞台のレコードホルダーのウォータクティクスは8着に完敗した。 直線での脚いろが1頭だけ違った。ロールオブザダイスが目の覚めるような末脚で重賞初制覇を飾った。 「きょうは(このレースまでの自分の騎乗が)つまり気味だったので…。ものすごく気持ちいい勝ち方ができました」。岩田康誠騎手は満面の笑みを浮かべ、表彰式で大きく右手を突き上げた。 道中は中団やや後ろを追走。鞍上は冷静に“その時”を待った。直線に入ってのゴーサインに機敏に反応。先行するトシナギサ、アドバンスウェイの2頭の外に馬体を併せると、さらに外から2頭が並びかけて5頭が横一線。それも一瞬だった。メンバー最速の上がり3ハロン36秒7の末脚を発揮し、5頭の間隙を縫って突き抜けた。「1頭あるかないかだったね。馬の闘争心に火がついてくれました」とジョッキーは力を込めた。 07年のデビューからダート路線を進み、08年に3連勝でオープン入り。昨年のこのレースで重賞初挑戦したが、11着に終わった。その後、佐賀記念2着、ダイオライト記念3着と交流重賞でもまれた。昨年8月の大雪H(1600万下)4着以来のコンビだった岩田は「パワーアップしてくれて乗りやすかった。瞬発力はあるし、馬群に入れてもひるまないですしね」と明け5歳馬の成長に目を見張る。GI初挑戦の前走・東京大賞典でサクセスブロッケン、ヴァーミリアンに続く3着は地力アップの証明だ。 次走は交流GIII・佐賀記念(2月11日、ダ2000メートル)を予定。今年初重賞勝ちの角居調教師は「昨年1年間、いいメンバーと戦って知らず知らずに力をつけてきたのかな。小回りの深いダートは得意だし、距離も大丈夫だと思います」と期待を込める。本格化したロールオブザダイスが、さらに上を目指して突き進む。(渡部陽之助)