《本紙の狙い》
アンライバルドを本命に推す。前哨戦の
神戸新聞杯(4着)は気負ったぶん、スムーズなレースはできなかったが、内容そのものはそれほど悪くなかった。この中間は落ち着きを取り戻しており、動き、気配とも絶好。2週続けて追い切りの手綱を取った岩田康騎手は、3000メートル克服の手応えを感じとっている。京都は過去3戦2勝。直線が平坦なので、持ち味の決め手を存分に生かせる。豪快な差し切り勝ちで、
皐月賞に続くタイトルを奪取。世代の頂点に返り咲く。
ナカヤマフェスタが相手の筆頭。春よりもパワーアップしており、距離延長は苦にならないタイプだ。
神戸新聞杯の勝ちっぷりが圧巻だった
イコピコが▲。
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友道厩舎の2騎は滞りなく順調に最終調整を終了した。
皐月賞馬(5)
アンライバルドは角馬場→ポリでキャンター調整。ドシッと落ち着いてGIウイナーの風格が漂っている。もう1頭の(17)
アドマイヤメジャーはポリ1周から坂路1本を登坂した。
「
アンライバルドは木曜の追い切りの内容が100点満点だったし、きょうも落ち着いて走っていた。ダービーの時は気持ちが走る方に向いてなかったのかな。良馬場が希望だが多少、雨が降ってもOK。今の状態のままレースに向かいたい。メジャーはテンションが上がることなく落ち着いている。こちらも叩いた上積みは十分見込める」と友道調教師は2頭で上位進出を目論む。
関東馬の筆頭格は
セントライト記念を勝った(16)
ナカヤマフェスタ。午前4時過ぎに美浦TCを出発して、午後1時前に京都競馬場に到着した。馬運車から降りて馬房に向かう時も悠然と歩いて古馬のような雰囲気だ。「途中で渋滞もあったが問題なかった。調教のイメージがあるので誤解されやすいけど、本当は違うんですよ。春から見ればかなり充実しているし、心肺機能が高い。メンバーを見ても“コイツにはかなわない”という馬はいない」と堀内調教厩務員はGI獲りに自信を見せる。
(8)
アントニオバローズは坂路1本。追い日の気配の良さをそのまま持続している。「金曜日に舌を縛って坂路を上げたら、思いのほか良かったので、レースでも縛っていく。馬の雰囲気や状態は文句なし。ノドの具合が実戦に行ってどんなもんかやな」と武田調教師。ノドの状態は気になるが、ダービー3着馬だけに警戒は必要か。
神戸新聞杯で春の実績馬を一蹴し、一気にGI制覇といきたい(14)
イコピコは坂路1本の最終調整。その姿をじっと見守っていた西園調教師は「普段通りの調整ができたし、追い日からここまで順調に来られた。元々イレ込んだりせず、おとなしく本当に賢い馬。金曜の前売りでは1番人気に推されていたのは嬉しい限りやね。あとは自分の競馬をするだけだが、ここまで来たら勝ちたい!」と本心を率直に語った。
ダービー2着の(9)
リーチザクラウンは大きなストライドで坂路1本。体をふっくらと見せて、雰囲気は上々だ。「いつも通りで変わりない。精神的にも落ち着いているし、何とかGI馬の仲間入りがしたい。ウチの馬についてきたら、みんなバタバタになるよ」と橋口調教師は高らかに逃げ宣言。ラスト1冠獲りへ悔いのない仕上げで態勢を整えた。
昨年の2歳牡馬
チャンピオンの(12)
セイウンワンダーは角馬場→CWでキャンターを1周半。レース前日でかなり気合も乗ってきた感じだ。「だいぶ走るフォームも低くなって推進力が増してきた。これは前走では見られなかった姿だよ。距離も大丈夫だし、大崩れはないと思う。いい状態で出せる」と領家調教師は満足そうな表情を見せた。
菊花賞現役最多の3勝をマークしている池江郎調教師が送り込む(3)
フォゲッタブルと(7)
ヤマニンウイスカーは前日追いを敢行。坂路1本登坂後にPコースで内フォゲッタ、外ヤマニンの形で、上がり3ハロン40秒0-12秒0で併入した。「
フォゲッタブルは前走3着だったけど、権利が獲れたという点では勝ちに等しいものだった。仕上がりに関しても満足できる状態にある。ヤマニンもいい感じで来ているし、2頭で
アプレザンレーヴ(脚部不安で引退)の分まで頑張ってほしい」。トレーナーは菊4勝目に意欲を見せる。
(1)
スリーロールスは角馬場からCWに出て、上がり3ハロンから46秒2-14秒2(馬なり)で大きめのキャンター。脚のさばきも軽快で、体調の良さが伝わってくる。「前日にコース入りするのはいつも通り。程良い気合でベストの状態に持って来られたと思う。今回が叩き3戦目だしメンバーは揃っているが、どんな競馬をするか楽しみです」と杉山調教助手の期待は膨らむ。
古馬と初めて対戦した前走の朝日CCで、昨年の
皐月賞馬
キャプテントゥーレを首差まで追い詰めた(18)
ブレイクランアウトは午後1時前に京都に到着した。「前回で阪神への輸送を経験していたので、今回も輸送中は落ち着いていました。距離に関しては未知数な部分は多いけど、きっちり折り合って走れると思う。1度使って体つきは良くなりました」と織田厩務員はデキの良さをアピールした。
皐月賞2着(4)
トライアンフマーチは小気味よいキャンターで坂路を1本登坂した。「きょうは馬なりのままスーッと気分良く走っていた。程よい気合を見せていたし、無事に前日調整も終えられた。ペースは遅くならないと思うので、この馬は競馬がしやすいんじゃないかな」と清山調教助手。(4)番枠は最多の7勝を挙げている枠で、「運もあるのかな」と一発を期待していた。
紅一点の参戦となる(15)
ポルカマズルカは競馬場に到着後もうるさい面を見せずに馬房内でリラックス。「輸送中でも汗ひとつかかなかった。着いてからも元気一杯。夏の札幌でグンと力をつけた感じだね。ここまでは順調に来られたので、レースに関しては横山典騎手にお任せです。どんな競馬をしてくれるか楽しみ」と村上厩務員。