第43回
スプリンターズS(4日、中山11R、GI、3歳上オープン国際、定量、芝・外1200メートル、1着本賞金9500万円=出走16頭)2番人気の
ビービーガルダンは、抜群の手応えで4コーナーを回ると、相手を
ローレルゲレイロ1頭に絞って直線の坂下から猛然と追い込んでゴール。勢いは優勢に見えたが、わずか1センチで昨年3着の雪辱と待望のGI奪取の夢は散った。
「1回、首ぐらいは抜け出したが、そこで馬がブレーキをかけてしまったので、それ以上首を使わなかった。追い出してからもまだ遊んでいるし、(ムチで)叩くと逆らうので叩けないしね。以前から能力が高いのは分かっていたし、道中もいい感じで走れて、持ち時計も詰めているんだけどねぇ…」。
安藤勝己騎手はひと息ついてから淡々と振り返る。
アンカツは昨秋の天皇賞で
ダイワスカーレットに騎乗し、
ウオッカとレコード決着の激闘を演じた。結果は約13分の写真判定の末にハナ差(2センチ)で敗れたが、今回もハナに泣いた。
領家政蔵調教師は「体が出ていたので届いていると思ったが仕方ない。ただ負けているとは思わなかったが…」と最後まで諦めきれない様子。それでも自身の持ち時計を0秒5も更新するなど、大いに収穫があった。来春の
高松宮記念では、このウップンを必ず晴らしてみせる。(片岡良典)