第14回
エルムS(21日、新潟11R、GIII、3歳上オープン国際、別定、ダ1800メートル、1着本賞金3900万円=出走14頭)
北村宏司騎乗の2番人気
マチカネニホンバレが直線の激しい叩き合いを制して重賞初制覇。JCダート(12月6日、阪神、GI、ダ1800メートル)の有力候補に名乗りをあげた。1分51秒1(良)。2着に10番人気
ネイキッド、3着に5番人気
クリールパッションが入り、3連単は24万台の高配当。断然の1番人気
トランセンドは4着に敗れた。
3歳馬に主役の座は譲れない。2番手を追走した
マチカネニホンバレが、直線半ばで断然人気の
トランセンドのマークを早々と振り切ると、最後は内から猛追した
ネイキッドをハナ差しのいで栄光のVゴール。しらかばSの敗戦(10着)で2番人気に甘んじたが、354メートルの直線を力一杯走り抜いて古馬の貫禄を見せつけた。
「このメンバーにしては遅い流れだと思いました。最後は2着馬との間に1頭割ってきたので体勢を崩しましたが、そこから差し返す感じで伸びてくれました。やはり力のある馬です」。3戦ぶりにコンビ復活となった
北村宏司騎手は、これで同馬とは4戦4勝。逃げ馬
ウォータクティクスがジンマシンで取り消したため、予想に反してスローな流れになったが、冷静にパートナーを重賞初制覇へ導いた。
07年
京成杯AHの
キングストレイル以来、2年ぶりのJRA重賞制覇となったと同時にJRA通算1000勝へあと1勝と王手をかけた
藤沢和雄調教師は「(重賞勝ちは)久しぶりって言いたいんでしょ。でも、去年は
カジノドライヴでピーターパンS(米GII)を勝っているんだけどね。まぁ、久々ってことでいいや」と満面の笑みで喜びを表した。「札幌ではダートでしか追えなかったけど、今回は坂路でやれたからね。オーナーと相談してからになるけど、JCダートを目標にしたい」。再び勢いを取り戻したニホンバレが、今度は砂の頂点を目指して飛躍する。(片桐靖弘)