とぅっけ
導師嵐山
スガダイ
伊吹雅也
夢月
katomai
第58回産経賞オールカマー(23日、中山11R、GII、3歳上オープン国際(指)、別定、芝・外2200メートル、1着本賞金6000万円=出走16頭)柴田善臣騎乗の2番人気、ナカヤマナイトが4コーナー2番手から力強い伸びを見せて、昨年2月の共同通信杯以来1年7カ月ぶりとなる重賞2勝目をマークした。タイム2分15秒5(重)。2着にダイワファルコン、1番人気のルルーシュは伸び切れずに4着に敗れた。ナカヤマナイトはこの後、天皇賞・秋(10月28日、東京、GI、芝2000メートル)を視野に調整される。 阪神でゴールドシップが圧勝した10分後、雨雲が空を覆った中山でもステイゴールド産駒が躍動した。充実の4歳秋を迎えたナカヤマナイトが完勝。力強い伸びで、心身ともに成長した姿を見せた。 「リラックスしていたし、外から自分のペースで(レースに)加わっていけたから、最後の脚につながった。この馬の強さを見せられたね」。昨年のセントライト記念以来の重賞Vとなった柴田善臣騎手が満足げに振り返る。 中団から向こう正面でジワッとポジションを上げ、4コーナーでは2番手まで進出。前夜から降り続く雨の影響で「(重い)馬場に脚を取られたところもあった」と主戦は言うが、早め先頭から押し切りを狙うダイワファルコンを坂上で競り落として、1馬身半差の完勝だった。 放牧先の北海道から痩せて帰ってきたというが、蓋を開ければプラス10キロの好馬体。精神的にも「春先よりゆったりしている。いろいろな経験を積んできてよかった」と、二ノ宮調教師は心身両面の大きな成長を実感している。僚馬ナカヤマフェスタに帯同した昨秋のフランス遠征(ニエル賞6着、ドラール賞10着)などの経験が、今につながっている。伝統のGIIを勝ち、視野に入るのは、もちろん天皇賞・秋などのGI戦線だ。 「思い描いた形に近づいている」と主戦が言えば、トレーナーも「目一杯にやっていないから、まだ良くなる感じ」。7歳冬にGI(香港ヴァーズ)を制した父ステイゴールド譲りの成長力を受け継ぐナカヤマナイトには、輝かしい未来が待っている。 (板津雄志)