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皐月賞と同じコースでの施行されるレースということもあり、2013年までのオープン特別時代から関東の有力2歳馬だけでなく、関西馬が遠征してくることも珍しくなかった。2014年の重賞格上げ後はシャイニングレイ、ハートレーとノーザンF期待のディープインパクト産駒が連勝も故障のため翌年のクラシックは未出走。しかし、2016年1着のレイデオロが1992年のウイニングチケット以来となるこのレースの勝ち馬によるダービー制覇を果たし、流れが変わりつつある。2017年からはG1に昇格し、これまで以上に関西の素質馬の参戦が期待でき、翌年の皐月賞とも直結しやすいレースになることが予想される。出走ボーダーラインの上昇で1勝馬の出走枠が減るかもしれないが、それはやむを得ないところだろう。舞台となる中山芝2000mは直線入口からのスタートで直線の急坂を2度上るコースで、距離適性に加えタフさも求められる。(各種データ、原稿は本年のレース発走前のものとなります)
【人気】
重賞昇格後の3回における1番人気は9着、2着、1着。2014年は新馬、野路菊S連勝し、京都2歳Sも2着したダノンメジャーが9着に敗れたが、2015年は新潟2歳S1着から4カ月ぶりの出走となったロードクエストが連対を確保。そして2016年は、同コースの葉牡丹賞1着からの臨戦となったレイデオロが単勝1.5倍の圧倒的支持に応えてデビュー3連勝を果たした。早くからこのレースを目標に調整されてきた馬や、2歳戦のレベルが上がる秋の東京・京都開催以降に結果を出した馬は信用できるが、そうでない人気馬は脆いと考えたほうが良さそうだ。G1昇格後は、人気分布がどう変わってくるかに注意を払いたい。
◆人気別成績(過去20年)
人気 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
---|---|---|---|---|---|---|
1番人気 | 5-6-4-5 | 25.0% | 55.0% | 75.0% | 44.5% | 88.0% |
2番人気 | 8-4-5-3 | 40.0% | 60.0% | 85.0% | 179.5% | 114.0% |
3番人気 | 1-3-5-11 | 5.0% | 20.0% | 45.0% | 37.0% | 79.0% |
4番人気 | 4-1-0-15 | 20.0% | 25.0% | 25.0% | 166.0% | 55.5% |
5番人気 | 0-2-1-17 | 0.0% | 10.0% | 15.0% | 0.0% | 56.5% |
6~9番人気 | 2-4-5-67 | 2.6% | 7.7% | 14.1% | 82.1% | 69.1% |
10番人気以下 | 0-0-0-85 | 0.0% | 0.0% | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
◆単勝オッズ別成績(過去20年)
単勝オッズ | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
---|---|---|---|---|---|---|
1.9倍以下 | 4-4-2-2 | 33.3% | 66.7% | 83.3% | 56.7% | 90.0% |
2.0~2.9倍 | 1-3-2-1 | 14.3% | 57.1% | 85.7% | 30.0% | 90.0% |
3.0~4.9倍 | 6-3-4-8 | 28.6% | 42.9% | 61.9% | 118.6% | 88.6% |
5.0~7.9倍 | 5-3-3-5 | 31.3% | 50.0% | 68.8% | 203.8% | 116.3% |
8.0~14.9倍 | 3-2-5-25 | 8.6% | 14.3% | 28.6% | 93.4% | 74.6% |
15.0~19.9倍 | 0-0-0-14 | 0.0% | 0.0% | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
20.0~49.9倍 | 0-5-3-44 | 0.0% | 9.6% | 15.4% | 0.0% | 78.7% |
50.0倍以上 | 1-0-1-104 | 0.9% | 0.9% | 1.9% | 47.5% | 10.6% |
◆配当(過去10年)
馬券種 | 最高配当 | 最低配当 | 平均配当 |
---|---|---|---|
単勝 | 1,370円 | 150円 | 606円 |
複勝 | 680円 | 110円 | 267円 |
枠連 | 2,050円 | 170円 | 1,003円 |
馬連 | 10,460円 | 230円 | 3,237円 |
ワイド | 7,090円 | 140円 | 1,158円 |
馬単 | 25,580円 | 610円 | 6,408円 |
3連複 | 76,660円 | 840円 | 10,843円 |
3連単 | 345,220円 | 7,040円 | 59,315円 |
【脚質】
字面の距離以上にタフさが要求される中山芝2000mコースゆえ、オープン特別時代から逃げ馬は苦戦している。7頭立てだった2005年にニシノアーサーが1着となったのを最後に、1頭も3着以内に入っていない。その一方、中山芝コースは最後の直線が310mしかなく、4コーナー10番手以下ではなかなか届かないのも事実。近年では2012年にカミノタサハラ(のちの弥生賞馬)がメンバー最速の上がりで3着、2013年に1番人気ベルキャニオンが4コーナー13番手から2着、2014年にブラックバゴが上がり3F34秒台の脚を使うも3着と、追い込みは勝利には至っていない。狙いは自ずと好位差し。重賞昇格後の3回の勝ち馬はすべて前走で上がり3F1位だったので、決め脚があることが勝利の絶対条件になる。このあたりの傾向はG1になっても変わらないだろう。
◆脚質別成績(過去20年)
脚質 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
---|---|---|---|---|---|---|
逃げ | 1-3-1-16 | 4.8% | 19.0% | 23.8% | 42.9% | 70.5% |
先行 | 9-8-7-58 | 11.0% | 20.7% | 29.3% | 105.0% | 61.3% |
差し | 10-8-9-63 | 11.1% | 20.0% | 30.0% | 60.3% | 68.1% |
追込 | 0-1-3-66 | 0.0% | 1.4% | 5.7% | 0.0% | 8.7% |
【枠順】
中山芝2000mは4コーナーからスタートして1コーナーまでは約400mと、十分に距離がある。しかも高低差5.3mの坂を上るとあって、ポジション取りも激しくならない。よって、枠の内外による有利不利が発生しにくいとされるが、このレースではオープン特別時代を含め近10年で8枠から連対馬が出ていない。また、馬番では12番枠から外は3着が最先着となっている。初コースとなる馬も多いだけに、外から距離ロスを避けようとするにも限度があるようだ。これに対し2番枠は、トーセンジョーダン(2008年)、エアアンセム(2013年)、レイデオロ(2016年)と3勝していることを付け加えておきたい。
◆枠順別成績(過去20年)
枠順 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
---|---|---|---|---|---|---|
1枠 | 2-2-1-18 | 8.7% | 17.4% | 21.7% | 103.0% | 61.7% |
2枠 | 6-3-3-16 | 21.4% | 32.1% | 42.9% | 100.4% | 70.7% |
3枠 | 2-2-3-23 | 6.7% | 13.3% | 23.3% | 173.7% | 82.7% |
4枠 | 2-2-4-26 | 5.9% | 11.8% | 23.5% | 16.5% | 66.5% |
5枠 | 5-0-1-28 | 14.7% | 14.7% | 17.6% | 81.5% | 30.0% |
6枠 | 1-6-7-24 | 2.6% | 18.4% | 36.8% | 15.3% | 71.3% |
7枠 | 1-2-1-34 | 2.6% | 7.9% | 10.5% | 5.0% | 22.4% |
8枠 | 1-3-0-34 | 2.6% | 10.5% | 10.5% | 11.8% | 13.9% |
【血統】
中距離系のリーディング上位種牡馬の産駒が好成績を残す中山芝2000m。このレースではディープインパクト産駒がシャニングレイ(2014年)、ハートレー(2015年)で連勝している一方、キングカメハメハ産駒も2010年以降で3勝を挙げている。なお、アリゼオ(2009年)、サトノネプチューン(2012年)などオープン特別時代に活躍を輩出していたシンボリクリスエスは、重賞昇格後の2016年にレイデオロの母父として1着。この先は父としてではなく、ディープやキンカメの交配相手の母父としてチェックしておきたい。ちなみに、重賞昇格後の3年はノーザンFの生産馬が連勝中。G1化によりこの傾向がますます加速していくことが予想される。
◆同コース種牡馬別成績(中山競馬場/芝/2000m/過去5年)集計期間:2012/12/24~2017/12/24
位 | 種牡馬 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝 回収率 | 複勝 回収率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | ディープインパクト | 34-21-26-144 | 15.1% | 24.4% | 36.0% | 105.7% | 79.2% |
2 | ステイゴールド | 19-20-27-195 | 7.3% | 14.9% | 25.3% | 68.8% | 77.9% |
3 | キングカメハメハ | 17-15-19-107 | 10.8% | 20.3% | 32.3% | 52.3% | 67.4% |
4 | ハーツクライ | 16-17-22-133 | 8.5% | 17.6% | 29.3% | 74.4% | 112.0% |
5 | ハービンジャー | 13-12-7-95 | 10.2% | 19.7% | 25.2% | 56.4% | 52.2% |
6 | ゼンノロブロイ | 13-9-9-87 | 11.0% | 18.6% | 26.3% | 81.2% | 107.3% |
7 | シンボリクリスエス | 11-7-6-92 | 9.5% | 15.5% | 20.7% | 82.2% | 98.4% |
8 | メイショウサムソン | 8-7-6-48 | 11.6% | 21.7% | 30.4% | 64.3% | 73.5% |
9 | マンハッタンカフェ | 6-9-4-79 | 6.1% | 15.3% | 19.4% | 33.6% | 54.3% |
10 | ヴィクトワールピサ | 6-2-1-37 | 13.0% | 17.4% | 19.6% | 52.6% | 30.9% |
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