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「競馬の祭典」と称される、日本競馬の頂点に君臨するレースで、その年の3歳ナンバーワンを決める大一番。皐月賞に続く、クラシックの2冠目としても知られる。名馬、名勝負の宝庫であり、そのすべてをわずかなスペースで語り尽くすことはできない。それほど偉大なレースである。過去にはセントライト、シンザン、ミスターシービー、シンボリルドルフ、ナリタブライアン、ディープインパクト、オルフェーヴル、コントレイルの8頭が、1冠目の皐月賞に続きこのレースを制し、さらには秋の菊花賞にも勝って3冠馬となった。平成以降だけを見ても、約20万人の大観衆が集まり場内に「ナカノコール」が響き渡ったアイネスフウジンの第57回(1990年)、父シンボリルドルフに次いで親子制覇を達成したトウカイテイオーの第58回(1991年)、名手・柴田正人騎手が19回目の挑戦で涙の戴冠を果たしたウイニングチケットの第60回(1993年)、戦後初めてキャリア3戦目で頂点をきわめたフサイチコンコルドの第63回(1996年)、64年ぶりにして史上3頭目の牝馬による制覇となったウオッカの第74回(2007年)など、話題性にあふれる年は枚挙にいとまがない。
1986年以降の優勝馬を掲載しています。優勝馬の馬齢は2000年以前も現行表記と統一しています。
回数 | 開催日 | 優勝馬 | 性齢 | 勝ち タイム |
騎手 | 調教師 | レース 結果 | ||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
第90回 |
2023年5月28日 東京 芝2400m |
タスティエーラ | 牡3 | 2:25.2 | D.レーン | 美 | 堀宣行 | 全着順を 見る | |
第89回 |
2022年5月29日 東京 芝2400m |
ドウデュース | 牡3 | 2:21.9 | 武豊 | 栗 | 友道康夫 | 全着順を 見る | |
第88回 |
2021年5月30日 東京 芝2400m |
シャフリヤール | 牡3 | 2:22.5 | 福永祐一 | 栗 | 藤原英昭 | 全着順を 見る | |
第87回 |
2020年5月31日 東京 芝2400m |
コントレイル | 牡3 | 2:24.1 | 福永祐一 | 栗 | 矢作芳人 | 全着順を 見る | |
第86回 |
2019年5月26日 東京 芝2400m |
ロジャーバローズ | 牡3 | 2:22.6 | 浜中俊 | 栗 | 角居勝彦 | 全着順を 見る | |
第85回 |
2018年5月27日 東京 芝2400m |
ワグネリアン | 牡3 | 2:23.6 | 福永祐一 | 栗 | 友道康夫 | 全着順を 見る | |
第84回 |
2017年5月28日 東京 芝2400m |
レイデオロ | 牡3 | 2:26.9 | C.ルメール | 美 | 藤沢和雄 | 全着順を 見る | |
第83回 |
2016年5月29日 東京 芝2400m |
マカヒキ | 牡3 | 2:24.0 | 川田将雅 | 栗 | 友道康夫 | 全着順を 見る | |
第82回 |
2015年5月31日 東京 芝2400m |
ドゥラメンテ | 牡3 | 2:23.2 | M.デムーロ | 美 | 堀宣行 | 全着順を 見る | |
第81回 |
2014年6月1日 東京 芝2400m |
ワンアンドオンリー | 牡3 | 2:24.6 | 横山典弘 | 栗 | 橋口弘次 | 全着順を 見る | |
第80回 |
2013年5月26日 東京 芝2400m |
キズナ | 牡3 | 2:24.3 | 武豊 | 栗 | 佐々木晶 | 全着順を 見る | |
第79回 |
2012年5月27日 東京 芝2400m |
ディープブリランテ | 牡3 | 2:23.8 | 岩田康誠 | 栗 | 矢作芳人 | 全着順を 見る | |
第78回 |
2011年5月29日 東京 芝2400m |
オルフェーヴル | 牡3 | 2:30.5 | 池添謙一 | 栗 | 池江泰寿 | 全着順を 見る | |
第77回 |
2010年5月30日 東京 芝2400m |
エイシンフラッシュ | 牡3 | 2:26.9 | 内田博幸 | 栗 | 藤原英昭 | 全着順を 見る | |
第76回 |
2009年5月31日 東京 芝2400m |
ロジユニヴァース | 牡3 | 2:33.7 | 横山典弘 | 美 | 萩原清 | 全着順を 見る | |
第75回 |
2008年6月1日 東京 芝2400m |
ディープスカイ | 牡3 | 2:26.7 | 四位洋文 | 栗 | 昆貢 | 全着順を 見る | |
第74回 |
2007年5月27日 東京 芝2400m |
ウオッカ | 牝3 | 2:24.5 | 四位洋文 | 栗 | 角居勝彦 | 全着順を 見る | |
第73回 |
2006年5月28日 東京 芝2400m |
メイショウサムソン | 牡3 | 2:27.9 | 石橋守 | 栗 | 瀬戸口勉 | 全着順を 見る | |
第72回 |
2005年5月29日 東京 芝2400m |
ディープインパクト | 牡3 | 2:23.3 | 武豊 | 栗 | 池江泰郎 | 全着順を 見る | |
第71回 |
2004年5月30日 東京 芝2400m |
キングカメハメハ | 牡3 | 2:23.3 | 安藤勝己 | 栗 | 松田国英 | 全着順を 見る | |
第70回 |
2003年6月1日 東京 芝2400m |
ネオユニヴァース | 牡3 | 2:28.5 | M.デムーロ | 栗 | 瀬戸口勉 | 全着順を 見る | |
第69回 |
2002年5月26日 東京 芝2400m |
タニノギムレット | 牡3 | 2:26.2 | 武豊 | 栗 | 松田国英 | 全着順を 見る | |
第68回 |
2001年5月27日 東京 芝2400m |
ジャングルポケット | 牡3 | 2:27.0 | 角田晃一 | 栗 | 渡辺栄 | 全着順を 見る | |
第67回 |
2000年5月28日 東京 芝2400m |
アグネスフライト | 牡3 | 2:26.2 | 河内洋 | 栗 | 長浜博之 | 全着順を 見る | |
第66回 |
1999年6月6日 東京 芝2400m |
アドマイヤベガ | 牡3 | 2:25.3 | 武豊 | 栗 | 橋田満 | 全着順を 見る | |
第65回 |
1998年6月7日 東京 芝2400m |
スペシャルウィーク | 牡3 | 2:25.8 | 武豊 | 栗 | 白井寿昭 | 全着順を 見る | |
第64回 |
1997年6月1日 東京 芝2400m |
サニーブライアン | 牡3 | 2:25.9 | 大西直宏 | 美 | 中尾銑治 | 全着順を 見る | |
第63回 |
1996年6月2日 東京 芝2400m |
フサイチコンコルド | 牡3 | 2:26.1 | 藤田伸二 | 栗 | 小林稔 | 全着順を 見る | |
第62回 |
1995年5月28日 東京 芝2400m |
タヤスツヨシ | 牡3 | 2:27.3 | 小島貞博 | 栗 | 鶴留明雄 | 全着順を 見る | |
第61回 |
1994年5月29日 東京 芝2400m |
ナリタブライアン | 牡3 | 2:25.7 | 南井克巳 | 栗 | 大久保正 | 全着順を 見る | |
第60回 |
1993年5月30日 東京 芝2400m |
ウイニングチケット | 牡3 | 2:25.5 | 柴田政人 | 栗 | 伊藤雄二 | 全着順を 見る | |
第59回 |
1992年5月31日 東京 芝2400m |
ミホノブルボン | 牡3 | 2:27.8 | 小島貞博 | 栗 | 戸山為夫 | 全着順を 見る | |
第58回 |
1991年5月26日 東京 芝2400m |
トウカイテイオー | 牡3 | 2:25.9 | 安田隆行 | 栗 | 松元省一 | 全着順を 見る | |
第57回 |
1990年5月27日 東京 芝2400m |
アイネスフウジン | 牡3 | 2:25.3 | 中野栄治 | 美 | 加藤修甫 | 全着順を 見る | |
第56回 |
1989年5月28日 東京 芝2400m |
ウィナーズサークル | 牡3 | 2:28.8 | 郷原洋行 | 美 | 松山康久 | 全着順を 見る | |
第55回 |
1988年5月29日 東京 芝2400m |
サクラチヨノオー | 牡3 | 2:26.3 | 小島太 | 美 | 境勝太郎 | 全着順を 見る | |
第54回 |
1987年5月31日 東京 芝2400m |
メリーナイス | 牡3 | 2:27.8 | 根本康広 | 美 | 橋本輝雄 | 全着順を 見る | |
第53回 |
1986年5月25日 東京 芝2400m |
ダイナガリバー | 牡3 | 2:28.9 | 増沢末夫 | 美 | 松山吉三 | 全着順を 見る |
「日本ダービー」の名称で親しまれているがこれは副称で、正式名称は「東京優駿」。イギリスの「ダービーステークス」に範をとり、競走体系の確立と競走馬の資質向上を図るという意図から、3歳(旧4歳)の牡馬と牝馬による重賞競走として1932年に創設された。創設時の競走名は「東京優駿大競走」で、1938年に「東京優駿競走」、1948年に「優駿競走」、1950年に「東京優駿競走(日本ダービー)」と変更が重ねられ、1964年から現行の「東京優駿(日本ダービー)」が採用されるようになった。最初の2回は目黒競馬場(現在は廃止)で開催され、第3回から府中の東京競馬場に舞台を移行(移転)。皐月賞に続くクラシック2冠目に位置付けられており、このレースを最大目標に掲げるホースマンも多い。出走全馬が渾身の仕上げで臨むことから、調子の良さや能力の高さだけでは勝てないとされ、「最も幸運に恵まれた馬が勝つレース」と言われている。優勝賞金の2億円は、ジャパンカップと有馬記念に次ぐ3番目の金額。もちろん、3歳馬限定戦としては国内最高賞金レースである(いずれも2018年現在)。2010年から外国調教馬にも門戸が開放されたが、いまだ海を渡って殴り込みをかけてきた海外のライバルは現れていない。
1950年代までは4~6月の間で開催時期が定まらなかったが、それ以降は原則的に5月の最終週の日曜日に固定され、現在に至っている(一部、6月1日にずれ込むケースもあり)。ただし、第63~66回(1996~1999年)の4年間は意図的に開催日が1週後ろ倒しされ、6月の1週目に開催された。
3歳の牡馬、牝馬が出走可能(ただし、未勝利馬・未出走馬は出走不可)。負担重量規定は定量。第1回は牡馬55kg、牝馬53kgで、各公認競馬の駈歩競走に出走し勝を得た馬は3,000円ごとに1kg増。第2~8回は牡馬57kg、牝馬55kg。第9~13回は牡馬57kg、牝馬55.5kg。第14回以降は牡馬57kg、牝馬55kg。コースは第1~2回が目黒芝2400m、第3回以降が東京芝2400m。地方競馬所属馬は1995年から、外国産馬は2001年から、外国調教馬は2010年からそれぞれ出走可能となった。JRA所属馬は皐月賞で5着以内、トライアルの青葉賞で2着以内、プリンシパルステークスで1着になった馬に、地方競馬所属馬はこれに加え京都新聞杯の2着以内馬に優先出走権が与えられる。
各競馬場のスタンドや馬場の改修工事などにより、ほとんどのG1レースは他場で代替開催された事例が存在するが、日本ダービーは必ず東京で開催できるように工事日程が組まれるため、他場で代替開催されたことがない(中山で開催される有馬記念も同様の扱い)。
1932年 | 「東京優駿大競走」の名称でレース創設。第1回を施行。施行距離は目黒芝2400m |
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1934年 | 施行舞台を東京芝2400mに移行 |
1938年 | 競走名を「東京優駿競走」に改称 |
1944年 | 能力検定競走として施行され馬券発売なし |
1948年 | 競走名を「優駿競走」に改称 |
1950年 | 競走名を「東京優駿競走(日本ダービー)」に改称 |
1964年 | 競走名を「東京優駿(日本ダービー)」に改称 |
1984年 | グレード制導入。G1に格付け |
1995年 | 指定交流競走となり地方競馬所属馬の出走が可能に |
2001年 | 混合競走となり外国産馬の出走が可能に |
2010年 | 国際競走となり外国調教馬の出走が可能に |
2020年 | COVID-19の流行により無観客競馬として開催 |
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