2017年8月16日(水) 18:32
山崎エリカ
【山崎エリカのダートグレード攻略】~ブリーダーズゴールドカップ2017~
閲覧 1,112ビュー コメント 0 ナイス 5
牝馬限定戦として生まれ変わって今年で4年目のブリーダーズゴールドC。このレースは2013年まで牡馬混合のG2で行われていましたが、南関東を始めとする本州地区からの参戦がほとんどなく、通年、中央勢4~5頭と道営勢数頭の戦い。小頭数はあたりまえで、晩年は6頭、8頭…。メンバーが集まらないという問題を抱えていました。
そこで牝馬路線が7月のスパーキングレディーCから10月のレディスプレリュードまで番組がないことに目をつけて、牝馬限定のG3に生まれ変わりました。スパーキングレディーCから始まるGRANDAME-JAPAN(グランダムジャパン)の古馬シーズン・第5戦に組み込むことで、出走馬を集めると同時に盛り上がりを図ったのですが、それによる変化があったのかは…?
高い輸送費や時間をかけてまで、負け戦をしに来ないのは牡馬でも牝馬でも同じ。牝馬限定戦になったばかりの頃は、岩手や笠松、高知からの参戦がありましたが、基本的に中央馬vs道営馬の対戦図式は、今も変わらずです。これは地方勢が底上げしなければ、変わらないでしょう。結局、過去3年とも中央勢の独壇場。地方馬が馬券に絡んだことは、一度もありません。
しかし、門別は牝馬の番組が充実していることもあり、時々、強い牝馬が出現することがあります。また、夏場のこの時期は、実績馬は秋のJBCレディスクラシックに向けて放牧中。前年のJBCレディスクラシックで活躍した実績馬が出走してくることが、滅多にありません。過去にJBCレディスクラシックの3着以内馬が出走したのは、引退に向けてカウントダウンが入っていた2015年のサンビスタくらい。このような状況を考えると、地方馬がこのレースで馬券圏内に突入するのは、タイミングの問題でしょう。
さて、このレースの過去3年の傾向はというと、同年のエンプレス杯で3着以内だった馬が優勢。その成績は、【3・1・0・0】。1着の該当馬は、2014年のサンビスタ、2015年-2016年のアムールブリエ。2着の該当馬は、2014年のワイルドフラッパーです。エンプレス杯の上位馬は、しっかりと人気に応えることが出来ています。
その次に有力なのは、関東オークスの勝ち馬。2015年にホワイトフーガ、2016年にタイニーダンサーが参戦しましたが、ホワイトフーガは3着、タイニーダンサーは2着でした。この2頭の成績を見ると、「狙ってもいいかな~」という心理になりますが、関東オークスで史上最大級の着差(2着馬に2.3秒差)をつけたホワイトフーガがこのレースでは、人気を裏切る形での3着凡退。これは関東オークスを大目標にして、余力がなかったからでしょう。
また、タイニーダンサーも次走のスパーキングレディーCでは、余力なく3着に敗れていますが、スパーキングレディーCで凡退したことにより体調面がアップ。このレースでは連勝中のエンプレス杯の勝ち馬アムールブリエに突き放されたものの、2着に巻き返すことができました。つまり、関東オークスから一走していれば積極的に狙えますが、関東オークスからの直行馬は意外と危険であるということ。3連複の軸馬ならばともかく、1着馬にはお薦めできません。凡退待ちしてこそ馬券妙味では?
最後に過去3年とも本命サイドで決着しているこのレース(3着以内が全て4番人気以内)から、穴パターンを推奨すると、前走ダ1400m戦などの不適性距離で凡退している2014年のマーチャンテイマーのパターンとなります。マーチャンテイマーは、中距離で実績を積んだ馬でしたが、前走でダ1400mのプロキオンSを使われて15着に凡退。このレースでは巻き返して3着。それも同年のエンプレス杯の勝ち馬ワイルドフラッパーにクビ差の3着でした。このパターンは警戒したほうがいいでしょう。
他ではいつか地方馬が、穴を開けるはずなので要注意。その対象馬は、おそらくGRANDAME-JAPANの古馬シーズンの上位馬でしょう。ちなみにブリーダーズゴールドCよりも前に行われるGRANDAME-JAPANの古馬シーズンの対象レースは、川崎のスパーキングレディーC、門別のノースクイーンC、園田の兵庫サマークイーン賞、金沢の読売レディス杯。昨年のノースクイーンCの勝ち馬タイムビヨンドは、昨年のクイーン賞で8番人気で3着と激穴を開けました。昨年、タイムビヨンドはここをスキップしましたが、出走していたら何着だったか?
まとめるとこうなります!
●本命候補
・同年のエンプレス杯で3着以内だった馬。
・同年の関東オークスの勝ち馬。
(関東オークスからの直行馬ではないことが条件)
●穴馬候補
・前走で不適性距離を使われていた馬。
・同年のGRANDAME-JAPAN・古馬シーズンの上位馬。
山崎エリカさんのダートグレード競走最新予想(「競馬プロ予想MAX」)はこちらからご覧いただけます!! |
|
[もっと見る]
2017年6月13日(火) 14:20
山崎エリカ
【山崎エリカのダートグレード攻略】~関東オークス2017~
閲覧 2,079ビュー コメント 0 ナイス 10
3歳牝馬限定の唯一のダートグレードとなる関東オークス。関東オークスは、昨年、船橋のミスミランダーが7番人気で2着入線して波乱となったように、地方馬の活躍がとても目立つレースです。記憶に新しいところでは、2012年に川崎のアスカリーブルが中央の強豪を抑えて勝利したこともありました。
地方馬のこのレースでの成績は、過去10年で1着1回、2着4回、3着6回。中央馬の活躍ばかりが目につくダートグレードで、この成績は驚くほど優秀です。これは地方競馬が牝馬競走の振興と牝馬の入厩促進を目的として、2010年よりグランダムジャパン(対象レースの競走成績に応じてポイントを付与し、上位3頭の地方馬はボーナスがもらえる)を開催するなど、牝馬の番組が充実していることが一番の理由でしょう。
現在のグランダムジャパンの3歳シーズン対象レースは、若草賞(名古屋)、桜花賞(浦和)、ル・プランタン賞(佐賀)、東海クイーンカップ(名古屋)、留守杯日高賞(水戸)、東京プリンセス賞(大井)、のじぎく賞(園田)。各地区の重賞レースが該当します。実際に過去10年で連対した地方馬5頭中3頭は、前記したレースのうちのどれかで3着以内の馬でした。2012年の勝ち馬アスカリーブルは東京プリンセス賞の勝ち馬、2009年の2着馬ツクシヒメは東京プリンセス賞の2着馬、2014年の2着馬トーコーニーケは若草賞、東海クイーンカップ、のじぎく賞の連勝馬です。
また、2010年の2着馬ハーミアこそ、距離が伸びて良さが出たタイプで、中央のダ1700mの500万下で2着の実績があったものの、昨年の2着馬ミスミランダーも、2歳シーズンのグランダムジャパンで上位争いをしていた馬。2歳シーズンの対象レース、ラブミーチャン記念を勝ち、プリンセスカップや東京2歳優駿牝馬で3着するなど、早い時点から活躍していた馬です。東京2歳優駿牝馬3着以降は休養していましたが、地元の条件戦をひと叩きして、このレースで巻き返しました。
つまり、中央の中距離500万下で連対実績があるか、現在のグランダムジャパンの対象レースの上位馬ならば、十分にチャンスがあることになります。その中でも一番活躍が目立つのは、実質、関東オークスの前哨戦にあたる東京プリンセス賞で3着以内だった馬で、アスカリーブルやツクシヒメ以外でも、2008年ブライズメイト、2011年マニエリスム、2012年シラヤマヒメがこのレースで3着入線しています。
さらに2010年の3着馬ギンガセブンや、一昨年の3着馬トーセンマリオンのように、東京プリンセス賞の5着以下からでも巻き返す場合があるので、とにかく東京プリンセス賞組には注意したほうがいいでしょう。トーセンマリオンは、勝ち馬のホワイトフーガがぶっちぎったことで展開に恵まれて接戦の3着でしたが、ギンガセブンは東京プリンセス賞で逃げて5着だった馬。ギンガセブンが関東オークスでは2番手からの競馬になりましたが、関東オークス自体が前にいる馬や内枠の馬を残らせてしまうことが多いですので、先行力のある馬は一発を警戒してもいいでしょう。
対して関東オークスで連対の中央馬15頭は、前走の兵庫CSで3着以内だった馬が2頭、近2走のオープン特別で5着以内だった馬が6頭、前走クラッシック路線馬が3頭(内初ダートが2頭)、未勝利→500万下連勝馬が2頭。昨年の勝ち馬タイニーダンサーは、近2走のオープンで8着、6着と凡退していたものの、2歳時のエーデルワイス賞、北海道2歳優駿を連勝したほどの実績馬。休養明け3戦目のこの舞台で本領発揮する形となりました。
しかし、近2走とも500万下に出走して、前走500万下を制した中央馬の大半が、昨年の3番人気馬ブライトリビングのように、この舞台でほとんど連対できていないのが目につきます。2008年のこのレースの2着馬プロヴィナージュこそ休養明けの前々走500万下・7着、前走500万下・1着からの出走でしたが、前走では8馬身差の圧勝でした。近2走とも500万下組を狙うのであれば、前走圧勝レベルでないと厳しいということなのでしょう。前走辛勝ちなら、嫌ってこそ配当妙味です。
また、初ダートの馬は確かに2010年のシンメイフジのように勝つこともありますが、一昨年のアルビアーノのように断然の人気でコケることが多いので、このあたりも嫌って妙味でしょう。2014年にこのレースで7馬身差の圧勝Vを決めたエスメラルディーナでさえも、初ダートの兵庫チャンピオンシップでは、断然人気に応えられずに3着に凡退ています。
アスリートの競走馬は、芝とダートでは餌も違えば鍛え方も違うので、いかなるダート馬でも急にダート仕様の馬には変身できないのです。逆に、即対応できる馬というのは相当にダート適性が高いのです。シンメイフジもその後芝路線にこだわって使われなければ、けっこうな大物になっていたはずです。
最後に関東オークスは、全頭ともに初距離の2100mになるために、まず、スローペースで2周目の向こう上面でペースアップすることになります。しかし、川崎はコーナーがきついので、どうしても3~4コーナーでペースが緩んでしまい、結果的に前にいる馬や内枠の馬を残らせてしまうことが多いのです。
本当は騎手に技量があれば、いかにきついコーナーでもトップスピードで侵入できますが、それができる騎手は残念ながら数えるほどしかいません。だからこそ、最内で死んだふりから、2周目の3~4コーナーもトップスピードで最内ピッタリを回ったトーコーニーケ(川原正一騎手)は、神騎乗と言われるのです。それだけ内ピッタリは難しく、外枠差し馬はトップスピードで外々を回ることになるので、外目の枠の差し馬は嫌ったほうがいいでしょう。
まとめるとこうなります!
●本命候補
前走の兵庫CSで3着以内だった馬。
(2014年のエスメラルディーナ、2015年のポムフィリア、遡れば2006年のグレイスティアラもこのレースで連対。該当馬は滅多にいないものの、第1回兵庫CSまで遡っても、兵庫CSで3着以内のこのレースでの成績は連対率100%)
●穴馬候補
東京プリンセス賞で3着以内の馬。それ以外のグランダムジャパンの対象レースの馬を狙うならば、トーコーニーケのように連勝しているような馬でなければ厳しい。
山崎エリカさんのダートグレード競走最新予想(「競馬プロ予想MAX」)はこちらからご覧いただけます!! |
|
[もっと見る]
安田記念・2017
閲覧 5,912ビュー コメント 0 ナイス 12
ダービー観戦中、1000m通過63秒って「アホか!」と思わず声が出て、普段あまり口にしない言葉だったので子供達に笑われました。スローが全部ダメというわけではないのですが、馬券買いはじめた第58回(トウカイテイオー)から26年でこんな不完全燃焼感のあるダービーは初めてかもしれません。レイデオロはいい馬だし、血統、馬体、厩舎も騎手も言うことなしなんですが、本命打ったアドミラブルはあんなスローならひとまくりでの圧勝を見たかったですね。3着とはいえ悲観する内容ではなかったので菊やJCや有馬記念など秋以降での活躍(くれぐれも故障しないでほしい)を期待してます。
余談ですが、ウマニティPOGの入札しました。今年は、1月生まれ(昔より異常に多く意図的に早くしているんだと思います)のディープ産駒の牡対牝を9対1としました。昨年度はルーラーシップ固めで不発気味でしたが今年度は好成績をおさめたいところ。
一昨年大爆発の得意の安田記念で巻き返したい今週。それでは恒例の全頭診断へ。
1番人気想定 イスラボニータ フジキセキの最後の大物で夜間放牧世代だけあって、タフに衰えずに活躍し続けている。蛯名騎手のまくりと合わずに(水曜さきたま杯ではエビまくり炸裂でホワイトフーガが勝ちましたが)不振続いていた時期もあったがルメール騎手となってからはパーフェクト連対な上に前走久々の勝利がG2マイラーズCと、騎手の勢い(というか腕)も加わって人気になるだろう。今更イスラボニータ??と1番人気はちょっと過剰に思う人も多いだろうが、今年はかなり層の薄い安田記念で、頑張って長く続けていれば(モーリスも抜けたし)、いい時期が来ることもあるという例か。ルメール騎手の4週連続G1制覇も十分ある。
2番人気想定 エアスピネル 菊花賞は地力で3着して、得意であろうマイル路線となる京都金杯はきっちり勝つも東京新聞杯はブラックスピネルに逃げ切られたり、なんせいい脚が一瞬なので本質的には東京は向かず、京都のほうがずっといいのだろうが相手がこれだけ層が薄いと好勝負してしまうのだろう。
3番人気想定 グレーターロンドン 7戦6勝でマイルでは無敵な感じできたが、順調さを欠いたのがちょっと痛いし、田辺騎手から福永騎手への乗り替わりもマイナス要因だし、調教の動きもイマイチ。ディープインパクト×ロンドンブリッジという夢配合での一流馬だし、オールドファンにとっては懐かしい大崎騎手の息子の大竹調教師も応援したくなるが、能力高いものの妙味はほとんどなく......。人気サイドで消すとしたらまずこの馬か。
4番人気想定 ステファノス 大阪杯ではキタサンブラックに食らいついていったように、一流馬相手にも善戦する一方、最後に勝ったのが2年半前と勝ち切る力が弱く、やはりヒモまでか。
5番人気想定 アンビシャス 大器と期待されながら掛かり癖を含めて大成できないでいる。初戦と2戦目以来のマイルとなるが東京マイルがあまり向いているとは思えず、どんな条件を使っても不安定であり、結果は出なかったが前走がピークだった感が調教からも見られて、あまり買える要素が無い。
それ以降の人気の馬達。
レッドファルクス 道悪となった京王杯SCは58kgを背負って1400mでも強さを見せた。以前はダートなら1400までこなせたが芝だと1200でないと指数ガタ落ちだったのだが、前走で、もう一段階レベルアップを見せている。マイルでも案外やれそうで楽しみな一頭。
ロゴタイプ 昨年はモーリスを封じる大駆けを見せた(モーリス本命だっただけに2着でよかったのですが(笑))。もうあんなにはうまくいかないだろうが58kgも背負い慣れているし、案外衰えてないので今年のメンバーならまだ馬券圏内も十分だろう。田辺騎手の大一番での度胸も楽しみ。
コンテントメント 香港の強豪だが昨年の安田記念でビリだったように適性低い。
サトノアラジン 能力秘めた良血馬だが、川田騎手と合っていない感がありありな3連続1番人気裏切り状態で、1ハロン長い印象のマイルだと買いにくい。ルメール騎手だった時期にグンと良くなったが、ルメール騎手には乗ってもらえない現況だけに妙味なし。
ビューティーオンリー 香港では活躍しているが高速馬場の日本向きではなさそう。
ヤングマンパワー 乗り難しいタイプで、戸崎騎手が乗っていた昨秋の快進撃が途切れるとイマイチな状態となってしまった。ただいつ走るかわからないタイプで、今回走るかもしれない。
ブラックスピネル 東京新聞杯はスローから逃げ切ったが、今回は奇襲は難しそうで良くて3着までか。
ロジチャリス ダービー卿CTを勝ってきた巨漢馬だが、東京だと瞬発力が足りない感じで要らない。
クラレント 一昨年の安田記念での大勝に貢献してくれたし、前走の11番人気激走も期待通りだったが(本命サトノアラジン全然だめで馬券は不発)、ここで通用する力は残っていないし、そこそこ注目されてしまうので妙味なし。
ディサイファ 昨秋のマイルCSは不利がなければ、という一瞬やるかという感じがあったが、さすがに8歳で近走は衰えてきた感じあり。
サンライズメジャー 重賞となるとさっぱりで、力が足りず要らない。
トーキングドラム 阪急杯は幸騎手が最高にうまく乗っての勝利で、それ以降ちょっと足りないように期待薄。
ロンギングダンサー 母ダンスパートナーの良血馬だが、オープン特別で二桁着順なように期待できない。
<まとめ>
有力馬 イスラボニータ、エアスピネル、レッドファルクス
人気だが評価下げたい馬 グレーターロンドン、アンビシャス、サトノアラジン
ヒモで買いたい馬 ステファノス、ロゴタイプ
|
|
[もっと見る]
2017年5月30日(火) 12:46
山崎エリカ
【山崎エリカのダートグレード攻略】~さきたま杯2017~
閲覧 1,197ビュー コメント 0 ナイス 6
さきたま杯はダートグレード導入後の1997年に創設され、長らく地方馬の2着はあっても、なかなか勝てない歴史が続いていました。2004年に川崎のロッキーアピールがこのレースを勝利してはいますが、同馬はJRAからの移籍馬。ピンとこない人も多いはず。
しかし、2011年にナイキマドリード(船橋)、昨年はソルテ(大井)とここへ来て地方の生え抜き組が勝利。確かにめでたいのですが…裏を返せば、アジュディミツオーやフリオーソのような馬がいなくなったということ。かしわ記念から帝王賞ではなく、かしわ記念からここを目指す馬が多くなっている現状は、手放しでは喜べません。
それでも地方馬がダートグレードで活躍したほうが、一瞬でも楽しいはず。果たして、今年は地方馬が勝ち負けになるのか? まず初めに、このレースの対戦図式から説明すると、主にかしわ記念で凡退した馬、東京スプリント、かきつばた記念の上位馬の対決になります。
かしわ記念はG1レースですので、そこで上位の馬ならば、当然、ここも有力に感じるかもしれません。しかし、前走のかしわ記念で3着以内だった馬のこのレースでの成績は、過去10年で【1・1・1・1】と、意外と結果を残せていません。2011年にかしわ記念の2着馬ラヴェリータが断然1番人気に支持されて、このレースで5着に凡退したこともありました。
この理由としてはかしわ記念は、一応、G1レースですが、帝王賞の前哨戦の位置付けであり、レベルがそれほど高くないこと。また、上位馬の中には、かしわ記念を大目標にした後の一戦でおつりがない状態で出走してきている馬もいるでしょう。さらにかしわ記念組は、前走1600mから今回1400mになるために、スピード負けして好位を取れなくなってしまうのも理由のひとつとしてあります。
つまり、かしわ記念を逃げて上位の馬ならば、1400mのここでもスピード負けすることがないので、上位争いは可能ということ。昨年の勝ち馬ソルテ、2014年の3着馬セイクリムズンは前走のかしわ記念を逃げて連対した馬でした。
一方、東京スプリントで3着以内だった馬のこの舞台での成績はというと、東京スプリントが創設された2009年以降【3・2・1・3】と、意外と活躍を見せています。先行力が必要とされる小回りの浦和1400mが舞台なので、マイル路線組と同じくらいの力関係ならば、スプリント適性があったほうがいいのでしょう。
前記の3着以内だった該当馬の6頭は、2010年スーニ・2着、2012年セイクリムズン・1着、2013年セイクリムズン・2着、2014年ノーザンリバー・1着、セイクリムズン・3着、2015年ノーザンリバー・1着。そのうち5頭が前走でかしわ記念やかきつばた記念に出走していた馬でした。つまり、東京スプリントからの直行馬よりも、一走挟んでいるほうがより信頼できることになります。
また、当然ながら格上の馬の活躍も目立ちます。ここに最も多く出走してくる前年のJBCスプリント組ですが、同レース連対馬のこの舞台での成績は【2・2・0・1】。これまでに前年のJBCスプリントの連対馬は、このレースで2009年スマートファルコン・1着、2009年バンブーエール・2着、2010年スーニ・2着、2012年セイクリムズン・1着、2013年のセイクリムズン・2着と活躍を見せています。
唯一の着外は、昨年のコーリンベリーで8着。同馬はもともとすんなりハナへ行けないと脆いところがあり、昨年のこのレースは外枠でソルテにハナを譲る形となったために凡退しました。能力を出し切れる条件が、とても狭い馬なので、これは度外視して考えてもいいでしょう。
さらに2007年のJBCマイルの2着馬メイショウバトラー、2015年のJBCレディスクラシックの2着馬トロワボヌールもこの舞台で1着、2着と結果を出しています。過去1年以内のG1連対馬が4頭も揃った昨年のホワイトフーガは、昨年のこのレースがノド鳴り発症の休養明け緒戦ということもあり、前年のJBCレディスクラシックの3着馬でありながら、このレースでは5着に敗れました。しかし、前年のマイルCS南部杯の勝ち馬ベストウォーリアが、昨年のこのレースでは2着に入線しています。
つまり、格上の馬であれば距離が短くなるのは、それほど大きな影響がないということ。前走かしわ記念組こそ意外と通用していないものの、スプリントよりもレベルが高いマイル戦、さらにレベルが高い中距離戦で連対クラスの馬であれば、短距離のこのレースでも十分通用する可能性があるということです。
さらに穴馬を探るため、過去10年で7番人気で連対した2007年のキングスゾーンと2014年のトキノエクセレントを分析すると、両馬ともに地方所属馬であるということ意外に、もう1つの共通項がありました。その共通項は、このレースで4コーナー先頭だったことです。確かにキングスゾーンは前年の浦和記念で2着、トキノエクセレントは前走浦和のプリムローズ賞(オープン)勝ちという実績がありました。
しかし、4コーナー先頭の馬というのは過去10年で8頭も連対しています。確かに2014年は、逃げ、先行馬揃いで先行争いが激化し、トキノエクセレントは逃げ馬が4コーナー手前で失速したことで取れたポジションですが、4コーナーでどの馬が先頭に立つのか、2番手、3番手はどの馬を推測するのがこのレースの最重要ポイントとなりそうです。それさえわかれば、このレースは当たったも同然か!?
まとめるとこうなります!
●本命候補
・前走かしわ記念組を除く、過去1年以内のG1で、連対実績のある馬。(今回が休養明けの場合や、逃げなければ能力を出し切れないなどという、訳ありの馬を除く)
・前走のかしわ記念で逃げて3着以内だった馬。
●穴馬候補
・逃げ馬という概念にとらわれず、4コーナー先頭が狙える馬。地方馬だとより穴になる傾向あり!
山崎エリカさんのダートグレード競走最新予想(「競馬プロ予想MAX」)はこちらからご覧いただけます!! |
|
[もっと見る]
先週の回顧~(2/18~2/19)霧プロ、くりーくプロが京都最終で波乱レースを的中!
閲覧 1,625ビュー コメント 0 ナイス 4
[もっと見る]