《本紙の狙い》トリビュートソングを本命に推す。昨秋あたりから力をつけて本格化。素質の良さが開花してきた。前走の日経賞は重賞初挑戦で5着。スタートをふわっと出てしまい、後手を踏みながら、勝ち馬からコンマ3秒差まで追い上げた。しかもマイネルキッツやエアシェイディなど、GIの常連が相手だっただけに価値がある。この中間はここを目標に順調に乗り込めた。気配は変わらず絶好。脚質的に直線の長い東京のレースはしやすく、前走に比べれば、相手関係は格段に楽になった。豪快な差し切り勝ちを決める。トウショウウェイヴが相手の筆頭。東京6勝のコース巧者で上位争い必至だろう。復調してきたナカヤマフェスタが▲。
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降りしきる雨の中、(11)トリビュートソングは軽やかな脚捌きで坂路1本流してレースに備えた。「いい動きだったね。順調だよ」と尾形調教師は満足げ。前走は重賞初挑戦ながら、有馬記念組3頭から小差5着に健闘した。「ここにきて充実しているね。道悪も下手ではないし、水はけのいい東京コースなら特に問題ない。開幕週で前が止まらないことが多いが、じっくり乗って末脚が生きる流れならチャンスだね」とトレーナーはオープン勝ちを意識している。
中山記念12着から巻き返しを期す(1)トウショウウェイヴは、坂路3本駆け上がって体調を整えた。「デキはすごくいいし、レース条件もピッタリ」と言い切る大久保洋調教師だが、なぜか浮かぬ表情。「とにかく道悪がダメ。前走の敗因も不良馬場。良に近い稍重までなら何とか対応できるが、それ以上になると…」と慎重にならざるを得ない。前3戦はB着で行きっぷりも良化し、苦手の右回りも克服。着実にステップアップしているうえに、全6勝を挙げた東京コースと条件は好転。それだけに「何としても馬場が回復してほしい」とトレーナーは願うばかりだ。
中日新聞杯13着以来、約4カ月半ぶりの実戦になる(10)ナカヤマフェスタは坂路一本の調整。「馬体は増えたが太め感なく、ゆったりした雰囲気だね。久々としてはいい状態。今のところ気性の難しい面は見せていないけど、実戦に行ってどうか」と二ノ宮調教師。テン乗りの柴田善騎手は「1週前追い切りで跨った時は、休み明けでも悪くない動きだった。乗り難しい面はあるが、能力の高さを感じた」と好感触だ。新馬→東スポ杯2歳Sと連勝して、不良馬場のダービーでも4着になった東京コースで巻き返しなるか。
常総S勝ちの(6)ケイアイドウソジンは、坂路一本で調整を終えた。「体質が強くなったおかげで、このところずっと調子はいい。キッチリ勝てるように調教してきたし、仕上がり万全」と田村調教師は納得の表情だ。前走は逃げ切りだったが、「自在性があるし、2番手に控えてもレースはできる。後ろから行く馬が多いメンバー構成で、流れも向きそう。ここ2走を見ても道悪は問題ないし、距離が延びる分には心配いらない」と自信を持って臨む。
日経賞6着の(14)ダイワワイルドボアは、坂路1本のメニュー。上原調教師は「いい仕上がりだね」とデキには太鼓判を押す。その一方、「右回りの方が走りがスムーズ。左回り、稍重馬場で勝ち鞍はあるが、いずれも同世代でのもの。その2点をどうこなすかにかかっている」と課題も挙げた。最後は「54キロは魅力だし、相手もこれまでより楽になる。その辺りで楽しみもあるよ」と期待の口ぶりだった。
(12)シグナリオは南Wを軽めキャンターで1周して体をほぐした。「デキはいい意味で変わらず順調。道悪は経験が少ないので、走ってみないと分からないというのが正直なところ。前走はさすがに距離が長かったので、今回の方が条件的に合う」と手塚調教師。準オープンの同馬にとって、再度格上挑戦となるが、「ここも胸を借りるつもりで頑張りたいですね」と気負わずに上位進出を目指す。