『競馬』という名の推理小説 ~第55話札幌記念(謎解き編)~
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第55話 「札幌記念」
05年 36.2-48.2-36.7 =2.01.1 ▼1△1△8 平坦戦
06年 36.0-50.0-34.3 =2.00.3 ▼6▼2▼1 瞬発戦
07年 35.5-49.8-34.8 =2.00.1 ▼4▼3△3 平坦戦
08年 34.7-48.1-35.8 =1.58.6 △2▼8△2 瞬発戦
09年 35.6-48.9-36.2 =2.00.7 ▼2▼1△7 平坦戦
札幌芝2000コースは先週のクイーンSが行われた札幌芝1800コースと大きく異なるのはスタートしてから1コーナーまでの距離が200m長くなって約380mになること。
これによって札幌芝1800ほど内枠先行有利とはならない。
そしてもう1点、1コーナーまでに隊列が整う可能性が高いためコーナーから向正面にかけては緩みやすくなります。
(逃げ馬の3コーナーからの仕掛け方次第ではあるが)1800コースよりは瞬発力が問われやすいといえるでしょう。
06年、07年のように中盤が緩んだ展開になると上がり最速は33秒台をマークしています。
・洋芝適性
・小回り適性
・瞬発&平坦適性
単純にこの3点が重要になると思われます。
今年の場合、登録メンバーが例年とはちょっと違ってここが今年の予想ポイントになると思われます。
例年は宝塚記念や春天からの参戦は少なく過去10年の累積でも数頭でしたが、今年は宝塚からはアーネストリー、アクシオン、ロジユニヴァースの3頭が、春天からはマイネルキッツが登録してきました。
この4頭の取捨選択と函館記念組の取捨選択が鍵でしょう。
その函館記念組について深く掘ってみます。
過去10年では
3-4-4-34 勝率6.7% 連対率15.6% 単回収値86 複回収値73
とベタ買いしてもまずまずなのですが、過去5年では
1-0-3-20 勝率4.2% 連対率4.2% 単回収値52 複回収値38
とイマイチです。
(06年から1着賞金が7000万にUPしたためか)近年ではマツリダゴッホやブエナビスタなど出走メンバーの質が若干上がっている気がします。
近年の函館記念組がイマイチなのはこれが要因かもしれません。
函館記念組で馬券になった馬はこちら。
06年
3着 サクラメガワンダー 函館記念3着
08年
1着 タスカータソルテ 函館記念7着
3着 フィールドベアー 函館記念2着
09年
3着 サクラオリオン 函館記念1着
基本的には函館記念組は上位馬ならば買えるでしょう。
近年での例外はタスカータソルテになりますがその年の春に中京記念を勝利していたというのが参考になるか、もしくは全く例外だったと判断するか。
今年の函館記念からは1~3着のマイネルスターリー、ジャミール、ドリームサンデーと今年中京記念を勝利しているシャドウゲイトが一応の候補となります。
とはいえ個人的にはこの馬達は2~3着候補と思っていて一番の注目は人気でしょうがアーネストリーです。
「本命ドリパスの3連単1点予想(水曜時点)」
アーネストリー→ドリームサンデー→ヒルノダムール
二度あることは三度ある。
(補足)
「▼4▼2△6」や「平坦戦」などの表記はラップギアを使用しています。
数値などは岡村信将プロより提供して頂いています。
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『競馬』という名の推理小説 ~第48話函館記念(解決編)~
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12.3-11.0-11.2-11.5-11.8-12.1-12.6-12.4-11.4-12.2=1.58.5
(34.5-48.0-36.0) ▼2▼10△8 瞬発戦
週中に書いた「謎解き編」のコラムですが全く役に立ちませんでした。
参考にして頂いた方には大変申し訳ないと思っています。
謎解き編では過去のレース結果から傾向を探るのですが今年は過去のそれとは全く違っていたのが大きな要因です。
今週から函館はBコースに変更となったのですがこの馬場状態が大誤算でした。
土日でレコードがいくつも出る様な高速馬場へと変貌していたのです。
こうなってくると謎解き編で書いた「パワー」というのはほぼ必要ではなく替わって「スピード」「先行力」というファクターの方が重要となってきます。
私は土曜開催後に気付いたので予想コロシアムのコメントでは対応した予想内容にはなっていますが水曜の時点で推測するのは困難でした。
雨雪風など天候の変化も同じですが自然を相手にしているところが競馬の難しいところでしょうか。
テイエムプリキュアが大逃げしたせいでラップ上はテン~中盤はかなり速いペースとなっています。
明らかに飛ばしすぎなので離れた2番手を追走したドリームサンデーが実質先手を取ったレースと言えるでしょう。
メイン前までの芝レースは逃げた馬が4戦3勝という馬場状態を考えればドリームサンデーが有利な位置取りだったと思われます。
しかし、テイエムプリキュアが3コーナー手前辺りから脚が止まり始めると差が一気に縮まりました。
おそらくこの辺りの区間で脚を使うことになり結果的に動き出しが若干早くなってしまったのだと思われます。
勝ったのはマイネルスターリーで3~4コーナーでポジションを4→2とじわりじわりと上げ直線に入ると一気に突き放すレース内容でした。
ラスト2F目に▼10の大きな加速が生じていますがこれは逃げたプリキュアと後ろの馬がガラっと入れ替わったがためのもので瞬発力が問われたものではないと思います。
そもそもマイネルスターリーは瞬発力が抜群にある馬ではなく長くいい脚が使えるタイプ。
追走スピードと持続的な脚、この2点が圧勝した要因だと思われます。
2着のジャミールは逆に一瞬の瞬発力を武器にしている馬。
いわゆる「溜め専」なのでしょう。
安藤Jもギリギリまで我慢して仕掛けたようですが今日のレースの流れでは2着が精一杯でした。
この上位2頭は次走札幌記念なのでしょうか?
高速決着となった函館記念なので今年はこの2頭は十分期待できるでしょう。
締まった流れになりそうであればマイネル、スロー気味に流れそうならジャミールが上位に来る可能性が高いと判断していますが、まだメンバーも未定ですし大きな声で言うのは止めておきます。
(補足)
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『競馬』という名の推理小説 ~第6話中山記念(解決編)~
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12.6-11.7-12.3-12.2-12.1-12.6-12.6-12.8-12.8=1.51.7
(36.6-36.9-38.2) ±0△2±0 消耗戦
レースの時間は晴れでしたが金曜から降り続いた雨のせいで土日は終日不良馬場で行われた開幕週の中山競馬場。
06年の重馬場だった時でさえ1.48.9なので今年の1.51.7という走破時計は特別重かった馬場状態を示しています。
こうなってしまうと「謎解き編」の記事の内容は全く意味を持たない訳で「競馬とは自然を相手にしている勝負」だと再確認させられます。
さてレース内容ですが前に行く馬が揃った今年のメンバー。
特に2番枠を引いたモエレビクトリーはハナを譲りたくない馬でスタートダッシュで若干躓くも押して押して1コーナーではハナに立ちます。
テンの3Fは36.6秒、不良馬場を考慮すればかなり速い。
2番手のドリームサンデーは半馬身ほど後ろを追走しそのすぐ後ろにはサニーサンデーやマイネルグラシューと先頭集団が固まりとなってレースが進んだおかげで(テンで脚を使ったにも関わらず)緩む区間がない厳しいレースとなりました。
後ろの馬達が休ませてくれないので逃げたドリームサンデーは行くだけ行くという競馬となり、向正面から一度も加速区間が生じない消耗戦、つまり我慢比べのレースになった訳です。
これは私の考えなのですが我慢比べのレースになった時に最も必要なファクターというのは「経験」だと思っています。
人間でもそうですが苦しいことを経験すれば再度同様のことがあっても意外と耐えられるものです。
そしてその経験はフレッシュなほど効果があるとも思っています。
・昨秋11月以降
・前後半4F差が+2.0秒以上
・芝1800m以上
という条件で中山記念のメンバーの出走経歴を調べてみると該当するレースは「小倉大賞典」と「福島記念」の2レースとなります。
小倉大賞典の出走メンバーはダンスインザモア、テイエムアンコール、ドリームサンデー
福島記念の出走メンバーはサニーサンデー、トーセンクラウン、シャドウゲイト、ショウワモダン
そうなんです、中山記念の掲示板5頭のうち4頭はこの2レースでの出走経験があった馬だったのです。
これに「後方有利」「不良馬場」という要素を加えた結果がトーセンクラウンだったということです。
2着馬に5馬身差というのは不良馬場ではよくあるケースなので着差=(今回の)能力差ということではないと思われます(昨年のダービーなども同様)
今年は特殊な条件で行われた中山記念だったので常連さんの出現は保留という結果でしょうか。
来年新たに常連さんを探すことにしましょう。
余談
バンクーバー五輪では苦しい経験をし、あまり良い結果が得られなかった上村愛子選手や浅田真央選手ですがこの苦しい経験はいずれ花が咲くための糧だったと信じたいと思います。
そう、今日の中山記念のように。
(補足)
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