【七夕賞】ニルヴァーナ押し切る…血統診断2009年7月8日(水) 05:04
梅雨時の最終週ということで七夕賞は荒れた馬場状態で行われるのが特徴で、サンデーサイレンス系種牡馬の最大の特徴である“切れ味”を受け継ぎ忘れた産駒が過去10年で4勝。ニルヴァーナもSS直子の鬼っ子といえる存在だ。好走例は先行したケースまたは道悪に限られ、平坦芝9ハロンの小倉日経OP勝ちが唯一の勲章。ダートGIで4勝したゴールドアリュールの全弟という成長力に富む血統背景から、得意の舞台と季節が噛みあえばさらなるステップアップは十分望める。
シャドウゲイトはホワイトマズル×SSの配合で、スピードとスタミナのバランスがいい。父系はポカが多いが、いったん波に乗ると好調が長続きするタイプでもある。前走の金鯱賞2着の内容は上々。連続好走を期待していい。
連覇を狙うミヤビランベリはオペラハウス×ホリスキーでタフなレースに強い。安定した先行力を武器に堅実な成績を積み、前走の目黒記念では不良馬場を味方につけてGII勝ちをもぎ取った。テイエムオペラオー(GI7勝)やメイショウサムソン(GI4勝)などに代表される、地味な印象とは裏腹の勝負強さはオペラハウス産駒の特徴でもある。
宝塚記念で断然人気のディープスカイを粉砕したドリームジャーニーなど、ステイゴールドの産駒は大物喰いの傾向が強い。アルコセニョーラは牡馬相手に、平坦芝の10ハロンGIIIを2勝。07年の福島記念が5番人気、08年の新潟記念が16番人気。父自身、日本よりタフなドバイ、香港の芝で勝利をあげており、荒れ馬場への適性も十分ある。21年ぶりの牝馬の七夕賞制覇というジンクス破りにも臆さず挑む。
平坦芝コースの適性からのイチ推しはマヤノトップガン産駒のホッコーパドゥシャ。2走前には同じ舞台でレコードV。プリサイスマシーンが8歳時にもGIで好走したように、息の長い活躍が期待できるのもこの産駒の特徴。7歳での重賞初制覇はこの系統にいかにも似つかわしい。
ナイアガラの半弟は今年の青葉賞・GIIを勝ったアプレザンレーヴで、半妹には07年の阪神JF・GIで2着のレーヴダムールがいる。近走内容こそ冴えないが、弟や妹の華やかな成績や、3連勝でオープンのすみれSを勝った同馬の3歳時の実績からすれば、一発大駆けがあっても驚けない。(血統取材班) |
[もっと見る]