18日の小倉11Rで行われた第48回北九州記念(3歳上オープン、GIII、芝1200メートル、15頭立て、1着賞金=3800万円、サマースプリントシリーズ第4戦)は、小牧太騎手騎乗の6番人気ツルマルレオン(牡5歳、栗東・橋口弘次郎厩舎)がゴール寸前で差し切り、重賞初制覇。タイムは1分6秒7(良)。
こん身の差し脚がゴール前で炸裂した。ゴール前で一気に混戦となったハンデ戦を制したのは、6番人気の伏兵ツルマルレオン。鮮やかな差し切り勝ちで、待望の重賞初制覇を成し遂げた。
レースはアイラブリリが最内枠から快速を飛ばして逃げる。ケンブリッジエル、テイエムタイホーなどが好位を追走。有力馬は中団から後方につけた。アイラブリリは直線に向いても勢いが衰えず、そのまま逃げ切るかと思われたが、ゴール寸前で後続が殺到。一気に形勢が変わった中、最後にグイッと伸びたのがツルマルレオンだった。小牧太騎手の叱咤に応えて鮮やかな重賞V。3/4馬身差の2着には馬群の中から追い込んだ5番人気のニンジャで、1/2馬身差の3着に2番人気のバーバラが入っている。
ツルマルレオンは、父ハーツクライ、母カストリア、母の父Kingmamboという血統。北海道日高町・浜本牧場の生産馬で、鶴田鈴子氏の所有馬。通算成績は22戦6勝。重賞初勝利。橋口弘次郎調教師は94年イブキファイブワン、04年ダイタクバートラム、08年スリープレスナイトに次いで北九州記念4勝目、小牧太騎手は04年ダイタクバートラムに次いで2勝目。
小牧騎手は「昨年の暮れに骨折してから、僕自身なかなか思うような勝ち鞍が挙げられず、“トシかな”と思ったりもしましたが、トシに負けずにあと10年は乗ろうと思って頑張った結果、ツルマルレオンが勝たせてくれたんだと思います。とにかくスタートが課題の馬なので、いかにうまく出すかに集中しました。うまく出てくれたし、外めのいい位置につけられたので、4コーナーでは何とかなるんじゃないかと思いました。勝てたから言えるのですが、4コーナーでステッキを落としてしまって、“これはヤバい”と思って余計に必死で追いました(笑)。馬に感謝ですね。もっともっと上を目指せる馬なので、これからも無事に頑張ってほしいです。僕自身も1頭1頭与えられた馬の力を存分に発揮できるように頑張っていきたいですね。小倉は大好きなので、ここで重賞を勝てて本当にうれしいです」と昨年のシリウスS(ナイスミーチュー)以来の重賞Vを笑顔で振り返っていた。
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