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JRA最高獲得賞金・テイエムオペラオー「行方不明」の実態。DQNファンの度重なる"異常行動"にゴールドシップやオグリキャップなど被害続々......─ Gambling Journal ギャンブルジャーナル / 2017年11月23日 7時0分 http://biz-journal.jp/gj/2017/11/post_5112.html
この秋、天皇賞・秋で春秋連覇を達成し、再び現役最強馬の座を確固たるものとしたキタサンブラック。すでに年内引退が発表されており残り2戦となったが、結果によっては「JRA通算獲得賞金」の新記録を樹立することが話題となっている。
その影響もあって、偉大なる「現記録保持者」として、人々から改めて注目されることとなったのが、2000年の王道古馬を無敗で走り抜けたテイエムオペラオーだ。
前人未到の大記録となるグランスラムを達成し、「世紀末覇王」として18億3518万9000円を稼ぎ出したテイエムオペラオーは2001年の有馬記念を最後に種牡馬入り。未だ父を彷彿とさせるような大物は出ていないが、歴史的な活躍馬として「平和で穏やかな余生を送ってほしい」と願うのはファンとして当然だろう。何よりも厳しい弱肉強食の競馬界で勝ち抜いた本馬には、その権利があるはずだ。
しかし、そんなオペラオーが聞くに堪えない"迷惑行為"に巻き込まれているというから驚きだ。
『週刊ギャロップ』(サンケイスポーツ)11月26日号にて、引退した名馬を特集する連載「風のたより」で紹介されたテイエムオペラオー。今年21歳を迎えた今でも現役の種牡馬として元気に暮らしているとのこと。
だが、現在の所在は「非公開」とされている。
❖次のページ 到底信じられないような悪質な行為
本誌によると、数年前までは見学を公開していたが、牧場を訪れたファンの度重なる迷惑行為によって、見学中止どころか所在さえ「非公開」とせざるを得なかったというのだ。本誌にて明かされているだけでも、無断で牧場内に進入するばかりか、馬に向かって石を投げつけたり、たてがみを抜くなど到底信じられないような悪質な行為があったという。
取材に応じた日高テイエム牧場の鈴木正夫場長は、こういった悪質な行為に及ぶファンがごく一部の人間であることを認めながらも「事故が起きてからでは遅いので、残念ですが現在は繋養先も見学も非公開とさせていただいています」と苦しい胸の内を明かしている。
競走生活を引退して、牧場で穏やかな余生を送る名馬に会いに行くことは競馬の魅力の一つでもある。現役時代の力強い走りに見惚れ、最後まで応援し続けたファンにとっては、引退後に直接会って「ありがとう」「おつかれさま」と感謝の気持ちを伝えたいと思うのは、ごく自然なことだ。
しかし、一部の人間の心無い行為によって、そういった場がなくなってしまうことは、極めて重大な損失と述べざるを得ない。自己中心的で、決して許してはならない卑劣な行為だ。だが、その一方でこういった迷惑行為は絶えないという。
実際に、つい先月もビッグレッドファームで繋養されているゴールドシップの見学会で、複数のファンによるマナー違反があった。中には直接叩いたり、何かを食べさせたりする行為もあったようだ。居合わせた現地スタッフから注意を受けたが、特に悪びれる様子もなかったという。
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「ゴールドシップのような大きな活躍をした馬は、引退した今も大変な人気ですし、多くのファンが会いに来ています。牧場側もそういったファンの要望にできる限り応えるために、様々な努力を行っています。しかし、人気馬であればあるほど自らの興味本位だけで会いに行くライトファンも少なくなく、まるで動物園やペットショップにでも出掛けるように、牧場見学のマナーを調べないで来る人も少なくありません。
動物園やペットショップももちろんですが、競走馬もアイドルである前に、人とは異なる生き物。動物に接するには、そのための決まりがあります。そういったマナーを知らずに訪れる人は認識がない分、注意されても何が悪いのかがわかりません。『罪悪感がない分、余計に厄介』という現地スタッフの方と話したことがありますが、本来ならもっと大きく扱われるべき、切実な問題だと思います」(競馬記者)
述べるまでもないが競走馬を管理する牧場は、ファンの観光目的で経営を行っているわけではない。ファンへの見学公開は、牧場側の良心による厚意に他ならない。
場合によっては1頭に数千万円の価値があり、種牡馬に至っては数十億の価値がある生き物を管理しなければならない牧場側にとって、一般ファンへの公開はリスクばかりが高く、目に見えるメリットは少ない。牧場側のスタッフの管理にも限界があり、何かあれば慎重な決断を下さざるを得ないのは当然だ。
かつては昭和のアイドルホースとして競馬の代名詞にもなったオグリキャップも引退後に、見学に訪れたファンからたてがみを切り取られる被害に遭っており、今年2月に他界した2冠馬ミホノブルボンもまた、一部のファンによるマナー違反によって見学中止になるなど、ファンの牧場見学を巡るトラブルは枚挙に暇がない。
こういったあまりにも残念な事件は悪しき習慣として、今なお絶えることがない。見学に訪れる際にマナーを調べるのは当然で、基本的には直接触ったり、フラッシュでの撮影、大きな声を上げることなどは禁止されている。
石を投げつけたり、たてがみを抜くなどは論外。れっきとした犯罪行為である。
❖次のページ 牧場見学を考えているファンや、マナー厳守に自信のないファンは
自分の思い入れのある競走馬に会いに行くこと自体は、見学さえ可能なら何ら問題ない。牧場側も基本的には歓迎だ。現在の競馬界の顔であるキタサンブラックも年内の引退が発表されており、引退後にはたくさんのファンが牧場を訪れることだろう。
ただ、それは自らが所有するペットに会いに行くわけでも、心を許し合った古い友人に会いに行くわけでもない。牧場は私有地であり、競走馬は極めて高額な価値のある他人の所有物。接する際のマナーは重視されて然るべきものである。
今後、牧場見学を考えているファンや、マナー厳守に自信のないファンは、まずは牧場見学を広く取り扱っている『競走馬のふるさと案内所(http://uma-furusato.com/)』を参考にすることをオススメする。
公式ホームページには、牧場見学の方法や見学時のマナーも掲載されているので、牧場側とファンのお互いにとって良き思い出とするために「正確な知識」を持つことは最低限の常識といえるだろう。 |
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