既にご承知の通り、藤田菜七子騎手の初めての重賞挑戦がスプリングSのモウカッテルで決まったわけだが、その経緯を見るに
「やっぱり…」
という印象は拭えない。
いや、彼女の重賞参戦の是非ではない。彼女にオファーを出した森調教師のスタンスについて、だ。
事前に話の上がっていたフラワーCのシャララが除外になったから、結果的に“お助けマン”みたいになって好プレーのようになっているけど、これ、シャララが入っていたらどうなっていたのだろう?
森調教師には“前科”がある。
タイキシャトルがジャック・ル・マロワ賞で挑むハズだった『日本調教馬による海外GⅠ初制覇』を、その1週間前のモーリス・ド・ギース賞にシーキングザパールを送り込んで、その栄誉をかっさらっていったのである。
いや、シーキングザパールが成し遂げたことは確かにスゴいのであるのだが、年初から用意周到に準備をしていたタイキシャトルを思うとドッチラケ感が漂った記憶があるもので…(^^;
だからね、もしシャララが入っていた時のことを考えたら田村調教師の立場ってのがあるでしょ?という話。
そりゃあ、オファーを受ける側には断る術はないので問題はない。ただ、菜七子ちゃんの重賞挑戦を手放しで喜んでいいの?ってことですよ。
本来、踏んでおくべき手順は、モウカッテルへのオファーはあくまで水面下でやっておいて、シャララの除外を受けて「では、スプリングSにモウカッテルを出しましょう」じゃないのかな~と思ったわけで。
だから田村調教師への仁義は切ったのかな~って思うのですよ。そうじゃなきゃ“美談”は成立しないと思うのだけど。
まあ、見方を変えれば『奇襲というのはこうやってやる』というお手本みたいなものなので、それはそれでいいサンプルにはなるのだが、それとこれとは話は別だよね。
まあこんな物言いをつけるのは野暮なことかもしれない。
ま、野暮ついでに言えば、降って湧いたような話が回ってきたフジテレビさんよ。日曜日の競馬中継の中では“菜七子カメラ”は要らないからね。
翌日のワイドショーとか、密着ドキュメントでもやっているならそれは話は別だけど、あくまで競馬中継の中ではレースありきってことね。
こう言っておいてアレだが、自分は間違いなくその時間は外にいるから、その競馬中継を見ることはないのだけどね(^^;