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名古屋グランプリは、芝よりも持久力が問われるダートで有馬記念と同距離2500mを走るステイヤー決定戦。地方競馬の最長距離で行われるこのレースは、中央勢の独壇場で、地方馬の連対は11年前のレッドストーンまで遡らなくてはなりません。しかし、昨年は名古屋のカツゲキキトキトが2007年のチャンストウライ以来9年ぶりの3着入線を果たし、レースを盛り上げてくれました。
地方競馬の下級条件戦ではダ2000m以上のレースが組まれることが滅多になく、ほとんどマイル以下の距離ばかり。競走馬は短い距離ばかりを使われればそれに慣れていく生き物ですが、そういう不利な環境の中でのカツゲキキトキトの3着はとても高い価値があります。相当に豊富なスタミナの持ち主なのでしょう。
また、名古屋グランプリは、JBCクラシック→チャンピオンズカップ→東京大賞典路線を表路線とするならば、白山大賞典→浦和記念→名古屋グランプリは裏路線。よって、白山大賞典や浦和記念を経由した馬が多く出走してきます。当然ながら、G2の浦和記念組も有力ですが、それ以上の表路線の脱落組の活躍が目立ちます。表路線の脱落組というのは、前走チャンピオンズカップで凡退して、東京大賞典への出走権が得られずに、ここへ出走してくる馬たちです。
前走チャンピオンズカップ(旧ジャパンCダート)に出走していた馬のこのレースでの成績は、過去10年で【4・5・1・0】。1着の該当馬は、2007年・フィールドルージュ、2008年・ワンダースピード、2009年・マコトスパルビエロ、2011年・ニホンピロアワーズ。2着の該当馬は、2008年・メイショウトウコン、2009年・ワンダースピード、2010年・マカニビスティー、2014-2015年・ニホンピロアワーズ。3着の該当馬は、2013年・ナイスミーチュー 。
前走チャンピオンズカップに出走していた馬の複勝率は100%ですが、マカニビスティー以外の馬には、ダ2000m以上のグレードレースで連対実績がありました。マカニビスティーは、南関東への一時転厩問題で、ジャパンダートダービーに出走できなかったいわくつきの馬。中央デビュー馬でありながら、南関東の東京ダービーを完勝したようなスタミナ豊富な馬ですから、例外と考えていいかもしれません。前走チャンピオンズC凡退馬は、2000m以上のダートグレードで連対実績があることが前提で狙いましょう。
その次に有力なのは、前走浦和記念で連対した馬。浦和記念で連対した馬のこのレースでの成績は、過去10年で【2・1・0・1】(2007-2010年は、浦和記念の連対馬の出走なし)。優勝馬は2012年のエーシンモアオバー、2013年のシビルウォー。2着馬は昨年のケイティブレイブ。唯一、複勝圏外だった馬は、2014年のランフォルセで4着でした。特に、近年は同年の浦和記念の連対馬の活躍が目立つレースなので、それらが出走してくればある程度、信頼してもいいでしょう。
さらに穴パターンは、前走の浦和記念で逃げた馬。その成績は、過去10年で【2・1・0・0】です。該当馬は、全てエーシンモアオバーですが、浦和記念が行われる浦和ダ2000mは、オーバーペースが発生しやすい舞台だけに、そこで逃げた馬を、長距離戦でペースに淀みが生じるこの舞台で狙うというのは有効策のはず。
他にも2013年に前走のJRAオープンのBSN賞を逃げて1着のトウショウフリークがこのレースで5番人気で2着、遡れば2006年に前走の東海菊花賞で逃げて2着のレッドストーンがこのレースで6番人気で優勝と、とにかく人気薄での好走が目立つのは、前走でも逃げて、今回でも逃げることに成功した馬たちです。
他では近年、勝ち切るまでは難しいにしても、同年の東海菊花賞の連対馬が穴を開けています。昨年、7番人気で3着入線したカツゲキキトキトも、10年前に5番人気で3着入線したチャンストウライも、11年前に優勝したレッドストーンも同年の東海菊花賞の連対馬でした。東海菊花賞は地方馬に用意された名古屋グランプリの前哨戦ですが、地方馬は東海菊花賞組しか通用していないので、覚えておいても損はなさそうです。
まとめるとこうなります!
●本命候補
・前走チャンピオンズカップに出走していた馬。
(2000m以上のダートグレードで連対実績があることが条件)
・前走の浦和記念で連対した馬。
●穴馬候補
・前走、逃げている馬。
(浦和記念が最有力ですが、それよりも格下のレースでも可)
・同年の東海菊花賞の連対馬。
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