まだウマニティ会員ではない方へ
会員登録(無料)するだけで、予想的中に役立つさまざまなサービスを無料で利用できます。
収支100万円超えの猛者がズラリ
全国トップ予想家たちの予想閲覧
予想に必携の高精度スピード指数
「U指数」を重賞で全頭公開
勝率40%超えを誇る堅軸候補
「凄馬」をメールでお知らせ
TVでも紹介!設定は10万通り以上
あなただけの予想ロボが作れる
この他にも20以上のサービスを無料で提供!
香港騎手学校の1期生からリーディングジョッキー、そして渡仏してトリプティクでジャパンカップに挑戦。調教師に転じてからもリーディングに輝いたT.クルーズ調教師は今年は4レースに香港勢最多の7頭出しの大攻勢をかけてきた。マイルにはトライアル勝ちのビューティーフレーム以下3頭、カップにはG1の常連、ブレージングスピード以下2頭、そしてスプリントには連覇のかかったペニアフォビア。ヴァーズには上がり馬、アンティシペ―ション。狙いがどこにあるのか、トニーに直撃した。(インタビュー/文・甘粕代三)
――7頭出しと今年のHKIR(香港国際競走)には例年に増して力が入っていますね。まず自信の1頭を紹介して下さい。
T.クルーズ調教師(以下、「クルーズ) ビューティーオンリーだね。トライアル(ジョッキークラブ・マイル、G2・11/20・シャティン・芝1600m)をきっちりと勝ってくれました。今季は使いだしから極めて順調で、ここまで予定通りに3戦を使って来られました。これからは湿度も下がって馬場が乾き、硬い馬場、早い時計が得意のオンリーにはさらに期待が高まります。
――そのトライアルは本番同様の3頭出し。ロマンチックタッチが人気薄ながら2着に突っ込んで昨年同様1、2着独占でした。ロマンチックがパドックで一番よく見えたのですが、格下と見てしまって買えませんでした。
クルーズ ロマンチックタッチはオンリーと違って柔らかい馬場が得意、それがトライアルの好走につながりました。本番はトライアルよりも馬場が硬くなりますが、状態は相変わらずいいですよ。
――もう一頭、ビューティーフレームがいます。今回もトライアル同様逃げますか?
クルーズ そう、フレームにはペースメーカーになってもらうよ。でもペースメーカーとはいえ馬鹿にしないでもらいたいですね。あのエイブルフレンドを負かしたことがあるんですから。楽に逃げられれば、そのままっていうことだって十分可能性はありますよ。
――エイブルフレンドの名前が出ました。エイブルが最大のライバルですか?
クルーズ それはそうだね。あれだけの馬ですから。前走、その後のバリアトライアル(注:模擬レース)を見ると相当復調してきています。しかし、あれだけの頓挫があった馬が100%元に戻ることは難しいでしょう。現時点ではオンリーの方が上であることは間違いない。ところで日本の3頭はどうなの?
――ロゴタイプは今年の安田記念であのモーリスを負かしているし、マイルチャンピオンシップからのネオリアリズム、サトノアラジンとも侮れませんよ。香港到着後の状態を見ていないので、詳しいことはお話しできませんが。香港は日本よりも時計一つ以上かかりますから、ビューティーオンリー同様、馬場がカギですよね。さて、香港カップも2頭出しです。
クルーズ ブレージングスピードに期待しています。トライアル(ジョッキークラブ・カップ、G2・11/20・シャティン・芝2000m)は5着でしたが、斤量128ポンドを背負っていましたから、レース内容、着順とも悲観していません。定量戦になる本番ではトライアルのようなことはありません。モーリスの前走を見ましたが、確かに強い。しかし、ブレージングスピードも香港のG1馬ですからね。
――ブレージングの脚質は自在、本番ではどんな位置取りを考えていますか?
クルーズ 5番手から6番手、直線で勝負をかけさせたい。それがこの馬に一番合っているでしょう。
――ペニアフォビアには香港スプリント連覇がかかっています。
クルーズ 今季は3戦してまだいい結果を残せていなけれど、これは敗因がはっきりしています。斤量です。使い出しのナショナルデー・カップ(G3・10/1・シャティン・芝1000m)、プレミア・ボウル(G2・10/2・シャティン・芝1200m)ともハンデ戦で背負わされましたし、トライアルのジョッキークラブ・スプリント(G2・11/20・シャティン・芝1200m)も一頭だけ128ポンドと他馬よりも5ポンド重かったですからね。本番は定量戦ですから、これまでの3戦のようなことはありませんよ。
――昨年は大外枠からハナを奪って逃げ切り。その再現ですね。
クルーズ 大外から香港スプリントを逃げ切るのは至難の業。実力の証明ですよ。あれ以上の外枠はありませんから、どの枠を引いても去年よりは有利です。期待してますよ。
HKIR2016 T.クルーズ厩舎出走馬
ブレージングスピード/セン7/N.カレン騎手/香港カップ
ヘレンスーパースター/セン6/G.モッセ騎手/香港カップ
ビューティーオンリー/セン5/Z.パートン騎手/香港マイル
ビューティーフレーム/セン6/D.リョン騎手/香港マイル
ロマンティックタッチ/セン6/M.チャドウィック騎手/香港マイル
ペニアフォビア/セン5/S.デソーサ騎手/香港スプリント
アンチィシぺーション/セン5/N.カレン騎手/香港ヴァーズ
トニー・クルーズ=告東尼 調教師
騎手、調教師のいずれでも成功した香港競馬界の星。騎手時代はリーディング7回、仏でも騎乗しトリプティクでジャパンカップ挑戦。調教師としてもリーディング2回。スプリンターズステークス、安田記念も制覇。大の日本好き、59歳。
甘粕代三の眼
例年はスロースターターのT.クルーズ厩舎だが、今季はシーズンインから攻勢をかけ、現在リーディング6位。これはHKIRにかけてのもの、それが7頭出しにつながっている。自信の一頭にはビューティーオンリーを上げてくれたが、エイブルフレンドが復調途上にある中、香港マイラー陣の総大将として日本勢を迎え撃つには十分の実績と実力を兼ね備えている。ブレージングスピード、ペニアフォビアのG1馬2頭もそれぞれ2戦、3戦を消化、着順だけでの判断は禁物だ。
(12月6日、シャティン競馬場で)
※次回(12/9)は現地競馬記者とのレース展望対談をお送りします。お楽しみに。
===================
★こちらもあわせてお読み下さい。
日本と香港を股にかけて活躍する「香港競馬のスペシャリスト」が海外プロ予想家第2弾としてデビュー決定!
===================
■甘粕代三(あまかす・だいぞう)プロフィール
1960年、東京生まれ。高校時代から競馬にのめりこむ。
早稲田大学第一文学部卒。在学中に中国政府官費留学生。
卒業後、東京新聞記者、テレビ朝日記者、同ディレクター、
同台北開設支局長などを務める。中国留学中に香港競馬を初観戦、
94年ミッドナイトベットの香港カップ制覇に立ち会ったことから
香港の競馬にものめりこみ、2010年、売文業に転じた後は軸足を
日本から香港に。香港の競馬新聞『新報馬簿』『新報馬経』に執筆、
テレビの競馬番組にも出演。現在、新報馬業(『新報馬簿』『新報馬経』)
駐日代表、北京市馬術運動協会高級顧問を務める。
コメント投稿
コメントの投稿は会員登録(無料)が必要です。レース情報
最新注目競走馬
総賞金ランキング |
|