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暮れの大一番、東京大賞典へ向けての前哨戦となる浦和記念。この時期は、中央ではチャンピオンズCが行われ、中央のトップクラスはそちらに出走するために、G2としては中央勢が手薄。このため南関東のトップクラスが、ここを狙って出走してきます。
実際に過去10年の勝ち馬は、2006年ケイアイミリオン、2009年ブルーラッド、2011年ボランタス、2014年サミットストーン、2015年ハッピースプリントと地方勢が5勝。古馬のダートグレードは、中央勢に席巻されている近年において、この地方馬の活躍はすごいことです。ちなみに2着は、地方勢が7回。近年はハッピースプリントとサミットストーンの活躍に支えられてのものですが、これまでは地方馬優勢の傾向を示しています。
また、南関東勢がここを大目標にするのには、もうひとつの理由があります。それはここを勝てば地方競馬全国協会(NRA)が主催する『NRAグランプリ』の年度代表馬がほぼ確定するというもの。これまでNRAの年度代表馬は、G1~G2の勝ち馬から選出されてきましたが、近年はG1馬ゼロ。今年はすでにソルテがG2のさきたま杯を勝利していますが、浦和記念のほうが格が高いので、地方馬がここを勝てば、NRAグランプリは確定したも同然でしょう。
それではどのような地方馬、中央馬が活躍しているのかというと、過去1年以内のG1で3着以内の実績があった馬が活躍しています。その成績は過去10年で【5・0・3・0】。勝ち馬は2007年シーキングザダイヤ、2008年、2010年スマートファルコン、2011年ボランタス、2015年ハッピースプリント。3着馬は2009年テスタマッタ、2011年ボレアス、2012年ランフォルセ。テスタマッタとボレアスは同年のジャパンダートダービーの連対馬だったことから、3歳限定のG1での実績はやや割引したほうが良さそうです。
他では過去1年以内のG2の連対馬も活躍。その成績は過去10年で【1・3・2・3】とそこまで信頼できないのですが、過去1年以内のG1で3着以内の馬が不在の年は、このタイプがやたらと活躍しています。2012年はG1で3着以内の馬が不在で、過去1年以内のG2の連対馬ピイラニハイウェイとエーシンモアオバーのワン、ツー決着。また、2013年もG1で3着以内の馬が不在で、過去1年以内のG2の連対馬が2着、3着に入線しています。その年の1着馬もブリーダーズゴールドCと日本テレビ盃で連続3着のランフォルセでした。つまり、メンバー質の低い年は、過去1年以内のG2の上位馬を積極的に狙いましょう。
最後に、このレースで穴を開ける地方馬を紹介しましょう。基本的にレースを使いながら仕上げていく地方馬は中央馬以上に勢いが大事。近走で大敗しているような馬はJBCクラシックなどのG1レースにでも出走していたのならともかく、浦和記念よりも格下のレースとなると容易に巻き返しては来れません。2006年の勝ち馬ケイアイミリオン、2008年の勝ち馬ブルーラッドともに、南関東で2連勝していた馬でした。また、2008年に8番人気で連対したアパサンドでさえも、休養明けの前走のマイルグランプリ(南関東重賞)で3着とある程度の勢いがありました。
さらに簡単に穴を引っ掛けようとするならば、同年の大井記念や東京記念の上位馬を狙うこと。大井記念は、帝王賞の前哨戦で地方の中距離路線のトップクラスが集結するレース。ここで上位入位することは、地方の一線級を意味します。また東京記念は、南関東では唯一、最長距離2400mの重賞だけあって、例年メンバー質が高くなります。
実際に2007年の2着馬ルースリンド、2008年の3着馬クレイアートビュン、2014に勝利したサミットストーンは、同年の大井記念で3着以内だった馬。また、2009年の2着馬ルーズリンド、2011年の勝ち馬ボランタス、2014年の勝ち馬サミットストーンは、同年の東京記念で3着以内だった馬です。また、前記のボランタスは前年にこのレースで連対していますが、そのときは前走の東京記念で5着からの巻き返しでした。とにかく大井記念や東京記念の上位馬が穴を開けるレースなので、出走していればヒモ穴に加えてみることをオススメします。
●まとめ
・本命候補
過去1年以内のG1で3着以内の実績がある馬。
(同年のジャパンダートダービーの勝ち馬は、3着までの傾向)
前記のG1で3着以内の馬が不在の場合の、過去1年以内のG2連対馬。
・穴馬候補
目下2連勝の勢いある地方馬
同年の大井記念、東京記念の上位馬。
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