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●第141回天皇賞(春)の展望
今週から春のGⅠ6連戦のスタート、第一弾は伝統の第141回天皇賞(春)だ。
数あるGⅠの中でももっとも格の高いレースのひとつで、
3200メートルの長丁場の定量戦であることから、
フロック勝ちなし、その観点から波乱なしともいわれてきた。
しかし、近年は昨年の3連単22万1080円を見るまでもなく、
いささか波乱の傾向にある。
今年もロジユニヴァース、ドリームジャーニーなど、
相次ぐ有力馬、実績上位馬の回避でいわば主役不在。
例年にない低レベルを考えると、混戦は避けられそうもない。
格調高い、春の天皇賞を制するのはどの馬かー。
真っ先に注目されるのは連覇がかかるマイネルキッツだろう。
昨年の勝ち馬なのだからそれも当然だが、
12番人気でしかなかった昨年から、
主役の一頭となってプレッシャーがかかる今年、果たして同じように走れるのかどうか。
すでに栗東入りして万全の態勢をととのえてはいるが、
前走が極量59キロでの激走だっただけにその疲れ、
反動が心配されて当然である。
むろん、人気を裏切ってしまうことも。
このマイネルを抑えて、
ひょっとすると1番人気まであるのがフォゲッタブルである。
ご存知、あのエアグルーヴを母に持つ超良血馬が、
ステイヤーズS、ダイヤモンドSを制していよいよ本格化の感があるだけに、
それもむべなるかな。
しかし、この馬だって問題はある。
それは前走から77日ぶりの実戦になること。
グレード制導入後を調べると、
平成6年のビワハヤヒデが69日ぶりで天皇賞を勝ったが、
これが休み明けの最長V例。
フォゲッタはこれよりも休養期間が長いのだから、絶対視するわけにはいかない。
このように、人気を分け合うであろう2頭からして不安材料を抱えている。
となれば、GⅡ阪神大賞典を制して勢いに乗るトウカイトリック、
これにクビ差2着でつづいた上がり馬のジャミール、
GⅡ大阪杯でドリームジャーニーを負かしたテイエムアンコール、
たたき3戦めで完全復調気配のホクトスルタン、
取り消しあけもなんのその、
GⅡ京都記念でブエナビスタの0秒1差2着したジャガーメールなどなど、
伏兵馬をあげたら枚挙にいとまがない。
ずばり、今年春の天皇賞は大荒れ、大波乱の危険性をはらんでいる。
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