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【山崎エリカのダートグレード攻略】~スパーキングレディーカップ(ホクトベガメモリアル)2016~

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【山崎エリカのダートグレード攻略】~スパーキングレディーカップ(ホクトベガメモリアル)2016~ | コラム | ウマニティ

 先月の関東オークスは、JRAインターネット投票で地方の馬券が購入できることや景気回復の影響もありますが、昨年に世代トップクラスの実力を見せつけた、道営出身のタイニーダンサーの出走により、売上レコードを記録しました。地方出身馬の活躍は、古くはオグリキャップなど、いつの世も競馬ファンに夢を与え、競馬そのものが盛り上がるのでとても喜ばしいことです。

 さて、今週は関東オークスやユニコーンで結果を出した3歳牝馬と古馬牝馬が激突するスパーキングレディーカップ。3歳馬か? それとも古馬か? 結論から言うと、古馬優勢のようです。例年、未来を担う関東オークスユニコーンSの勝ち馬が上位人気に支持されますが、実際はその人気に応えられていません。

 このレースでの過去10年で、3歳馬が勝利したのは2009年のラヴェリータのみ。2006年にグレイスティアラが、2013年にはサマリーズが2着に健闘していますが、2014年のエスメラルディーナのように、掲示板にすら載れずに終わることもあります。エスメラルディーナは、絶対女王のメーデイアが引退し、古馬が手薄という背景もあって断然の1番人気に支持されましたが、その期待を裏切る形で7着に凡退しました。

 これは3歳馬が単に弱い(成長途上の)ケースもありますが、ローテ―ションによるものが一番大きいでしょう。3歳馬は関東オークスユニコーンSを大目標とするため、そこを勝った後の一戦では疲れを取るばかりで余力なしになってしまいがち。まして牝馬は牡馬よりも筋肉量も少ないため、牡馬よりも疲労が取れにくい傾向があります。確かにラヴェリータは、関東オークスを勝ったあとにこのレースを勝利しましたが、ラヴェリータはその後、この路線の主役として活躍したほどの馬。つまり、タイニーダンサーラヴェリータ級の馬と見るならば、ここは「買い」ということになるでしょう。

 また、前記したこのレース2着馬グレイスティアラとサマリーズには全日本2歳優駿の勝ち馬という共通項があり、グレイスティアラもサマリーズも前走の関東オークスユニコーンSまで無敗だった馬です。しかし、グレイスティアラは前走の関東オークスで、大外枠からロスの多い競馬で1番人気を裏切る形での2着。サマリーズは前走のユニコーンSで4番人気に支持されましたが、オーバーペースで逃げたために10着に失速した馬です。両馬ともに本来は目標だったはずの関東オークスユニコーンSで能力を出し切れなかったために、この舞台での巻き返しに成功しているのです。まとめると3歳馬は、ラヴェリータのようにその後この路線で主役級になれるほどの実力馬か、前走で能力を出し切れなかった実績馬しか通用していないということになります。

 対して古馬は、当然、牡馬相手のJBCクラシックで連対実績があれば確勝級で、2007年に前年のJBCマイルの2着馬メイショウバトラーがこのレースに出走してきた際には、2着に6馬身差の圧勝を飾りました。しかし、そういった馬は滅多にいないので、もう少しハードルを下げて集計すると、前年のレディスプレリュードの勝ち馬や牝馬最高峰のJBCレディスクラシックで連対した馬というのは、この舞台でも安定した成績が残せていることがわかりました。また、距離が全く異なりますが、格の高い同年のエンプレス杯の勝ち馬の活躍も目立っています。前年のレディスプレリュードの勝ち馬の成績は【0・0・2・0】、前年のJBCレディスクラシックも連対馬の成績は【1・0・2・2】、同年のエンプレス杯の勝ち馬の成績は【1・0・1・0】。

 JBCレディスクラシックで連対しながらも、このレースで3着以下に敗れたのは、2012年のクラーベセクレタと2013年のアクティビューティ。クラーベセクレタは同年5月に復帰してからの近2走は南関東限定の重賞を使われたものの、そこで連対すら出来ていませんでした。つまり、スランプ期に突入したもの。また、アクティビューティは、前走でマリーンCからレースを使われずの休養明けが影響したのでしょう。つまり、前年のレディスプレリュードの勝ち馬やJBCレディスクラシックの連対馬、同年のエンプレス杯の勝ち馬が勢いを失わずに順調に使われていれば、3着以内は信頼できるものとなります。

 古馬勢でより信頼できるのは、近3走以内の古馬オープン(ダート)で連対実績があった馬で、2009年のクィーンオブキネマ(2着)、2010年ラヴェリータ(1着)、2011年トーホウドルチェ(2着)、2014年サウンドガガ(1着)、2015年サウンドガガ(2着)と、人気以上の走りを見せていました。残念ながら、今年はJRAのオープンから参戦がありませんが、そのタイプの馬が出走してくればかなりの確率で連対するので、このことは覚えておいても損はないでしょう。


 ●まとめ

 ・3歳馬よりも古馬!
 近3走以内の古馬オープン(ダート)で連対実績があればかなり信頼できますが、勢いを失わずに順調に使われていれていることが条件で、前年のレディスプレリュードの勝ち馬、JBCレディスクラシックの連対馬、同年のエンプレス杯の勝ち馬が有力。

 ・3歳馬を狙う場合
 もともと実力がありながら、前走の関東オークスユニコーンSで能力を発揮できなかった馬。ラヴェリータのように、この路線での主役級になれるレベルにあると思われる場合のみ、関東オークスユニコーンSの勝ち馬でも買い! ちなみにラヴェリータは、デビューからダートで負けたのはヒヤシンスS・3着のみという馬でした。

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