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『競馬』という名の推理小説 ~第1話きさらぎ賞(謎解き編)~

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みなさん、こんにちは。
本命ドリパスと申します。

この度推薦を受けましてウマニティ公認コラムライターとなりここでコラムを書かさせて頂くことになりました。
よろしくお願い致します。
まずは簡単な自己紹介から。

競馬歴は20年ぐらいで数年前にラップに目覚めまして1年ほど前からは「ラップギア」を主に活用しています。
「ラップギア」はウマニティ公認プロ予想家である岡村信将さんの予想理論です。

私がここで書くコラムは
『競馬』という名の推理小説 ~謎解き編~
『競馬』という名の推理小説 ~解決編~
の2つです。
『競馬』という名の推理小説というのは私が普段書いているブログのタイトルです。
そこで主に「考察」と「回顧」を書いていますがウマニティ用のタイトルがこの2つに相当します。
「犯人が誰だったかという結果より犯人を推理することのが楽しい、それが『競馬』だ」
というブログのサブタイトルが私の競馬に対する考え方です。
競馬を長く続けるには勝った負けたも重要ですが「予想することの楽しさ」が最も重要だと思っています。
本コラムでその予想する楽しさを少しでも感じて頂ければ幸いです。
長くなりましたがよろしくお願い致します。


では本題に入ります。
まずは第1話「きさらぎ賞」です。

この謎解き編では「1着はどの馬か?」ということに重きを置いて書きます。
ではきさらぎ賞という謎を解いていきましょう。

まずは近年のラップを見てみます。

05年 36.6-36.9-35.0 =1.48.5 ▼4▼2△6 平坦戦 コンゴウリキシオー
06年 35.3-37.2-34.9 =1.47.4 ▼6▼6△4 瞬発戦 ドリームパスポート
07年 36.4-37.4-35.0 =1.48.8 ▼8△1△9 瞬発戦 アサクサキングス
08年 36.1-36.8-35.9 =1.48.8 ±0▼3△2 平坦戦 レインボーペガサス
09年 36.4-37.5-35.0 =1.48.9 ▼4▼7△3 瞬発戦 リーチザクラウン
(3F-3F-3Fでまとめています)

ここ3年の走破時計が0.1秒差以内ということからも分かる通りラップ的に大きなブレはない。
鍵を握るのは中盤の3F。
この中盤の3Fは丁度3コーナーの坂の上り下りの区間に相当します。
中盤の3Fが37.0秒が一応の目安でこれより緩むと瞬発力が問われやすいレース質になるでしょう。

過去10年ではこんな傾向があります。
「中盤が37.1秒以上で瞬発戦になった場合、連対馬のうちどちらかがダービーでも連対している」
実際には04年はこれに該当していないのですが1着のマイネルブルックはダービーで競走中止、2着のブラックタイドはダービー不出走となっています。
なのでダービーを見据えた場合予想よりもむしろ結果の方が重要かもしれません。

坂の上り下りで我慢できる「折り合い」とラストの「瞬発力」、この2つがきさらぎ賞では必要なファクターとなるでしょう。
1800~2000m実績というのは重要だということです。
但し、中盤が速くなって平坦戦になった場合は「スピード」が必要になってきます。
この場合は1400~1600mで先行して勝ち負け可能というのが重要になります。
確率的には7:3か8:2ぐらいでしょうか、基本は前者です。

今年のきさらぎ賞の謎を解く鍵は「シャイン」です。
前走のシンザン記念で逃げて2着になった馬です。
そのシンザン記念のラップは以下の通り。

12.5-11.1-11.5-12.2-12.1-12.1-11.4-11.4=1.34.3
(35.1-24.3-34.9) ±0▼7±0 瞬発戦

坂の上りが12.2秒で最も遅いラップという緩みの少ないスピードレース。
このレースを再現すれば今年のきさらぎ賞もスピードレースと化す可能性は高い。
しかし、シャインは逃げざるを得ない逃げ馬ではない。
実際前々走の中京2歳Sでは差して勝利している。
しかもシンザン記念は2着といってもガルボには3馬身も離されているのでこの戦法が有利という訳ではないし、きさらぎ賞後は皐月賞に直行の予定となっている。
皐月賞の前のレースでスピードレースを仕掛ける意味はあまりないでしょう。
「正攻法でどれだけの瞬発力が出せるのか」というのが今回のシャインの課題ではないだろうか。
ここで負けても本番への賞金は十分ありますしね。
つまり今年は中盤が緩む瞬発戦になる可能性が高いと推測出来ます。
(その他ではシャインより逃げられる馬は見当たりません)

ならば瞬発戦になった場合どうなるか?
過去の傾向からすれば以下の馬が勝ち馬に近い存在となる。
・父サンデー系(特にサンデーの中でも瞬発タイプの馬)か母父サンデーの血
・ラップギア適性で瞬発タイプの馬(特に前走上がり3位以内)
・前走2000m戦出走馬(特にオープン以上のクラス)
・真ん中よりも外枠の馬

しかし、今年はこの条件に該当する馬がいません。
距離に目を瞑ってダイワバーバリアン
前走距離と血統に目を瞑ってシャイン
前走の着順に目を瞑ってゴールスキー
レース格に目を瞑ってレーヴドリアンサンライズプリンス
ふむふむ。

私の結論は週末の予想コロシアムで。


(余談)
瞬発力の問われる1800mのレースできさらぎ賞がダービーに直結しやすいのに比べて共同通信杯は何故直結しにくいのか?

過去5年の平均ラップ
きさらぎ賞
36.16-37.16-35.16 =1.48.48
共同通信杯
35.42-37.16-35.18 =1.47.76
とあまり変わらない。

大きく異なるのは関西馬の割合
きさらぎ賞
関東馬 13% 関西馬87%
共同通信杯
関東馬 65% 関西馬35%
となっている。

近年は3歳クラシックでは関西馬が大きくリードしています。
関西馬が共同通信杯に出走した場合、次走も皐月賞TRを出走するケースが多く皐月賞で輸送が3回必要となる。
ダービーまでの消耗を考慮すれば有力馬は自然ときさらぎ賞を選択するのではないかと思います。
実際、共同通信杯の勝ち馬でダービーを勝ったのは皐月賞TRを使わなかったジャングルポケットとなっています。

(補足)
「▼4▼2△6」や「平坦戦」などの表記はラップギアを使用しています。
数値などは岡村信将プロより提供して頂いています。
表記の意味などの詳細は岡村信将プロのマイページをご覧下さい。

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