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小林誠のウマニティPOG攻略ガイド ~第1回 新ルールへの対策と注目ポイント~

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 聞くところによれば、昨年はポグおじさんという正体不明の書き手が担当していたという、ウマニティPOGの紹介&解説コラム。そのポグおじさん、「入れあげていた飲み屋のオネエチャンにフラれて傷心モード」だそうで、急遽バトンタッチと相成りました。

 そんなわけで、今年からウマニティPOGの紹介や基本的なルール、ちょっとしたTIPSなどについて解説させていただく、赤本こと『POGの達人』誌でメイン編集者を務める小林誠と申します。皆さん、どうかよろしくお願いします!

 まずは昨年参加していなかったという方のために、一般的なPOGとウマニティPOGとの違いについて簡単に解説させていただきましょう。あ、昨年も参加していたという方は、途中までスパッと読み飛ばしていただいてオッケイですよー。

 取りあげたい部分はいくつもありますが、やはり「入札(オークション)で競り落とす」ことで初めて仮想馬主になれるシステムこそ、ウマニティPOG最大の魅力。通常のPOGであれば抽選やウェーバー方式、ネット系のPOGでは特に制限なく指名できるシステムが主流ですが、ウマニティPOGではそうはいきません。指名するにも落とすのにもマネー(ポイント)が必要という、まるでキャバク……もとい、とてもリアルな仕組みとなっているんです!

 また、通常のPOGであれば一度しかない仮想オーナーになるチャンスが、勝負が決まる翌年のダービー直前まで続くというのも、きわめて特殊なルール。つまり、序盤でつまずいたとしても、いくらでも挽回がきくルールなんですね。ここが非常に面白くもあり、そして悩ましいところでもあります。

 また、仮想オーナーになれるチャンスが分散されているので、イスラボニータハープスターのようなGI級の活躍馬であっても、翌年4月まで指名できるチャンスが続く──というのも、これまでのPOGとはまるで違いますね。もう本当に、最後の最後まで勝負が決まらないんです。誰だよ、こんな嫌らしいルールを考えたヤツは!

 で、そのルールですが……今年からさらにアレコレ変更されたそーで。詳しくはPOG2014のルールを熟読していただくとして、ここでは特に重要と思われるいくつかの項目について、簡単に解説しておきましょう。


★POG馬が稼いだ賞金が戻ってくるポイントバックシステム!!

 要するに、仮想オーナー馬が稼げば稼ぐほど、オーナーのお財布に余裕ができるっつーことですな。例えば、仮想オーナー馬が函館2歳Sを勝つと、賞金3,000万円×70%=2,100万PP(POGポイント)の還元。コレ、メチャクチャ大きいですよ。だって、今年の最高価格馬であるドナブリーニの2012ですら、初期価格は2,940万PP。つまり、還元分だけでディープインパクト産駒にも手が届いてしまう!

 リアルマネーをジャブジャブ突っ込める大人なオーナーならともかく、一般オーナーにとって、POGポイントはいくらあっても困らないはず。お財布に余裕があればその分、入札で勝てる可能性がアップするのは言うまでもありませんよね。2歳戦に全力投球して、そこで回収したPPで3歳戦を戦う──なんて戦略も、アリかもしれません。


★筆頭仮想オーナーの導入

 続いてはこちら。馬ごとにいちばん最初の仮想オーナーとなった人が「筆頭仮想オーナー」となり、その場合は獲得賞金の付与率がアップ(1.1倍)するという新ルールです。ポイントバックシステムほどではないですが、地味~に効いてくると思うんですよ。序盤はともかく、終盤になるとコレが大きくモノを言いそうな予感がしますね。

 というのも、今年からワールドの振り分けが変更されて、1ワールドの参加人数が一気に増えているから。つまり、わずかなポイント差で、順位が大きく変動するようになったということです。仮想オーナー馬10頭が合計3億ポイントを稼いだとして、その半分が筆頭仮想オーナーである場合と、筆頭仮想オーナー馬がゼロの場合では、平均で1,500ポイントもの差が生じる計算。この差、終盤ではかなりデカいですよ。

 特に気をつけたいのが、重賞やGIでも好勝負できそうな「大駒」を指名する場合。獲得賞金が大きい馬ほど、筆頭仮想オーナーであるメリットが大きくなるのは自明の理です。即戦力タイプや中堅級ではなく、大物こそ目指すは筆頭仮想オーナー! 本当に欲しい何頭かの馬だけは、最初の入札でキッチリ競り勝っておく戦略をオススメします。

 ……と駆け足で解説してきましたが、難しく考える必要は「まったく」ありません。やや特殊ではありますが、核となる部分は通常のPOGとまったく同じ。要は、走る馬をキッチリ指名&落札して、ライバルを徹底的に蹴落としてやればいいだけの話です。

 いろいろ“小技”がきくのも事実ですが、最後に笑うのはえてして、王道を歩んだ者。正攻法を避けて小手先のワザに頼った不肖コバヤシが、現在スペシャルクラスで13位に低迷してんのがその証明ですよ・゚・(ノД`)・゚・頑張ってトーセンスターダム

(次回は6/5(木)に更新いたします。)


■執筆者プロフィール
競馬出版業界よろず請負人。1974年三重県生まれ。これまで裏方的な仕事に数多く関わってきたが、さすがに限界を感じて、最近は表舞台への進出を画策中。ライターとして『サラブレ』『UMAJIN』などに寄稿するほか、須田鷹雄氏監修の『POGの達人』には編集デスクとして参加している。コーヒー党、無類の猫好き。POGに関しては最初にやったのが大学生の時分だったので15年以上。「欲しい馬を現金で競り落とせる」という変則ルールのPOGでは、全力でサイレンススズカを獲りに行った記憶アリ。懐かしいところでは、オークスで歴史的斜行をかましたノースサンデーもPOG馬だった。

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